『悪霊の島』S・キング、読了 2009
10/6
火曜日

 9月29日から読み始めたスティーヴン・キングの新作『悪霊の島(上下巻)<2009.9.30発行>』を読み終えた。上巻539ページ、下巻471ページ、合計1,010ページの大作だった。今時の文庫本に換算すると、1,340ページとなり、400文字原稿用紙換算すると、20行x42文字(縦列)×1,010ページ÷400文字=2、121枚になる。(厳密じゃないけどね)

 流石にホラーの帝王の神髄を発揮しているけれど、ここまで、大御所になると、何を書いてもファンは頷いてしまうのじゃないだろうか。しかし、ストーリーの筋書きと、ユニークさ、それぞれの登場人物が個性的で際だっている。

 キングは、1999年、散歩中に車に撥ねられ、瀕死の重傷を負うのだけれど、本作の事故の描写とか、リハビリの様子が微に入り細に入り、緊迫感をもって迫ってくるしね。今回は、ストーリー展開は、時間軸に沿って話が進められ、いつものように違う視点で、二方向から描写するみたいな、時空を縦横無尽に駆け巡るような凝った構成ではない分、じっくりと、しっとりと、また、いつものようにハラハラと息をも吐かせず、読ませてしまうよね。ストーリーで伏線を張り巡らせ、また、他の作品とも連携を窺わせる部分もあるし(内緒、内緒)、ロック・ファンである彼は、いろんな曲がリアルに登場するしね。うーーーん、と唸ったね。元は充分に採れたよね。(2009/10/06 21:57)


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