DVD「火天の城」を見たけれど・・ 2010
3/8
月曜日

 帰りにTSUTAYAに立ち寄ったら、見たいと思ったDVD「火天の城」が返却されていた。ターミネーター4と併せて借りた。

 この映画「火天の城」先日読んだ山本兼一氏の力作だったので、映画化されたら、どのようなスケール感で描かれているのだろうか、とワクワク気分だった。きっと素晴らしく、スペクタクルで、番匠の心意気に手に汗握るのでは、と思ったのだが・・・・

 結果は、無残、脚本は原作とかなりねじ曲げられ、匠の技という部分のシーンはほぼなく、配役も適材適所ではなく、この映画をご覧になった方はあまり感動することはなかったのじゃないだろうか。

 原作がよくても、映画化は如何に当たり外れがあるか、ということがよく判る。製作予算の制約もあるのだろうが、僕ならもう少し違う視点で、原作者の意図する部分を脚本・演出するだろうに、残念だ。

 総棟梁の又右衛門役に西田敏行さんが主人公としてキャスティングされていた。原作はもっと骨太で気概のある人物で、本当は息子役の以俊との駆け引き、成長していく様が見物であるはずが、ごそっと欠け落ちていた。っていうより息子は登場せず、娘”凛”が恋する乙女として登場していた。それに、映画の中では補足的に説明のシーンを挿入しないと、なんで、そうなっているのか、映画を見ただけでは判りにくいだろうという部分もあった。

 信長の時代背景を感じさせつつ、何故、信長が安土城を築こうとしたのか、さっぱり映画では理解できないものね。つまり、全然、感情移入ができないのだ。それに、やたら泣くんだ、意味もなくね。何がそんなに悲しいの?って。涙を誘うにもそれなりの伏線が張り巡らされていないと感動しないし、役者がすべて大根役者でドベタだ。緒方直人さんの大庄屋 甚衛役はまだ熱演されて救われた気持ちだ。

 ケチをつけるだけでは能がないし、簡単なことで、いい映画、悪い映画、まあまあの映画、いろいろ取り混ぜて見るからいいのだろうな、とか、なんのオチもないブログとなってしまった。すまん。(2010/03/08 23:14)


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