日本陸海軍機大百科、『二式飛行艇』一二型 2013
11/12
火曜日



日本陸海軍機、第105弾は、海軍の最高性能の大型四発飛行艇『二式飛行艇』を紹介します。

第二次大戦期までは列強国海軍の重要な洋上航空勢力だった飛行艇も、現在ではごく一部の国で限定的な用途に使うだけのマイナー機種になってしまった。しかし、軍航空遥籃期の1910年代から1940年代半ばまでの約30年間にわたり、飛行艇がレシプロ軍用機の発達という面で果たした役割はとても大きい。その飛行艇の、いわば発達の頂点に位置した機体と言ってよいのが日本海軍の二式飛行艇であった。



今回のモデルは、昭和19(1944)年末から昭和20(1945)年初めにかけて東シナ海周辺の船舶護衛に従事した海上護衛総隊隷下第九〇一航空隊の462号機である。機体上面は濃緑黒色、下面は灰色の迷彩塗装に仕上げ、翼端浮舟及び同浮舟支柱の塗り分けも充実に再現されている。また、胴体と主翼上面には白フチ付きの日の丸を、尾翼には部隊符号/機番号と電波探信儀装備を示す白フチ付き赤斜帯を、機首上面には白色の方向維持用支持線を、乗員室天井上面にはプロペラ回転範囲を示す赤色警告帯を、そして胴体左側面の水平尾翼下付近にはネームプレート(銘板)を記入した。このほか、主翼上面の歩行エリアを示す銀色線と「フムナ」の注意書き、主翼先端付近の停泊灯、赤色の燃料注入口、発動機ナセル正面のオイル注入口(黄色矩形)と水メタノール注入口(緑色矩形)など、細部塗装も実機どおりに仕上げられている。

船の科学館にあった二式大型飛行艇12型(H8K2) Type2 Flying Boad H8K2 EMILY (実機関連ページ:2003.11.13著者撮影)



次回は、陸軍機の『九七式重爆』二型をご紹介します。


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(2013/11/12)


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