日本陸海軍機、第86弾は、日本海軍の見果てぬ夢に終わった、対B-29迎撃用のロケット戦闘機は局地戦闘機『秋水』を紹介しましょう。
アメリカ陸軍航空軍の新鋭四発重爆、ボーイングB-29の日本本土来襲を予測した日本陸海軍が、前例のない共同開発という非常手段を使ってまでその国産化に狂奔したロケット迎撃戦闘機「秋水」。しかし、関係者たちの血のにじむような努力もむなしく、試作1号機の初飛行に失敗し、その直後に戦争終結、という現実の前に、儚い夢のごとくきえてしまった。
今回のモデルは、飛行テストに供するために製造された3番目の試作機、三菱製403号機である。戦後に接収した米軍が撮影した写真を参考に、期待上面および胴体下面は実験機、練習機に指定された黄色塗装に仕上げ、胴体後部から後端の噴射口付近までは無塗装(軽合金の地肌のまま)をイメージした銀色に塗り分けた。このほか、主翼と垂直尾翼には白フチなしの日の丸を、胴体左側面後方にはネームプレートを、さらには、実機では未装備の30mm機銃も、テストを想定した装備状態にして再現している。
次回は、陸軍の三式指揮連絡機[キ76]をご紹介します。
※サイト:日本陸海軍機大百科
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