日本陸海軍機大百科、九九式襲撃機/軍偵察機[キ51] 2013
5/3
金曜日



日本陸海軍、第84弾は海軍のアメリカ産の世界的名機を、日本海軍流に仕立て直した本格派の輸送機『零式輸送機二二型』をご紹介します。

陸軍航空とは少し事情が異なるが、もともと、日本海軍航空隊の主戦力は航空母艦に搭載される艦上機がそのすべてと言ってよかった。故に戦略に関しても、航空母艦自身によってある程度賄えたので、陸上基地で運用する本格的な輸送機の必要性そのものが低かった。しかし、日中戦争という陸上の戦いを経験したことで、海軍航空隊といえども相応の陸上輸送機兵力は必要であると悟った。その結果、アメリカの民間旅客機ダグラスDC-3を国産化して手っ取り早く本格的輸送機を調達しよう、という計画の元で誕生したのが、零式輸送機であった。




本モデルは、昭和20(1945)年4月、筑波から鹿島まで特攻隊搭乗員の輸送に任じた筑波海軍航空隊所属機である。機体上面は濃緑色の迷彩塗装に、下面はジュラルミン地肌(アルクラッド処理)をイメージした銀塗装に仕上げ、胴体側面を波形計上に塗り分けた。また、主翼上面および胴体には白フチ月の日の丸を、主翼下面には白フチなしの日の丸をペイント。さらに垂直尾翼には菊水作戦に参加する部隊を示す「菊水マーク」とその下の部隊符号/機番号を忠実に再現している。このほか、焦げ茶色のプロペラと黄色の警戒帯、主翼前縁の黄色の味方機識別帯、ループアンテナ、排気管、種車輪や尾輪など細部塗装も実機度お降りに仕上げている。



次回は、海軍の「飛燕二型改」をご紹介します。


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