日本陸海軍機大百科、キ102乙襲撃機[キ102乙] 2012
12/7
金曜日



日本陸海軍、第80弾は、陸軍の二式複座「屠龍」の性能向上型として計画された、双発多用途機、キ102乙襲撃機[キ102乙]を紹介します。


日本陸軍最初の実用双発戦闘機として制式採用された、川崎航空機工業の二式複戦「屠龍(とりゅう)」[キ45改]は、その就役開始が太平洋戦争開戦から3ヶ月後の昭和17(1942)年2月ということもあって、半年後の8月には早くもキ45改Ⅱの名称で性能向上型の開発が指示された。しかし、陸軍航空本部の双発機に対する指針が戦局の推移に翻弄されて二転三転したため、その度に、キ96、キ102、キ108と試作番号も要求仕様も変化した。そして、結局はどれひとつ戦争に寄与することなく終わってしまった。その中で唯一、量産されて部隊配備まで漕ぎ着けられたのが、キ102乙だった。



本モデルは、昭和20(1945)年、茨城県の鉾田飛行場において対地/対艦攻撃訓練に励んでいた頃の、飛行第四五戦隊第一中隊所属の97号機である。機体上面は灰色の迷彩塗装に仕上げ、胴体下方の波形塗り分けや発動機ナセル後半のまだら状迷彩も忠実に再現している。また、垂直尾翼には隊名の「45」を図案化した戦隊マークと、その下には製造番号下2桁「97」をペイント。このほか、主翼前縁の黄色の見方機識別帯や主翼付け根の滑り止め、同隊上部のループ・アンテナ・カバー、機首の57mm砲、プロペラ先端の黄色の警戒帯、翼端灯など、細部と躁も実機どおりに仕上げられている。



次回は、局地戦闘機『紫電』(2)をご紹介します。


※サイト:日本陸海軍機大百科


(2012/12/07 22:19)



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