日本陸海軍機大百科、『飛燕』一型甲[キ61-Ⅰ甲] 2009
11/28
土曜日

 シリーズ第五弾は、川崎の『飛燕』だ。最大の特徴は、エンジンにある。日本陸軍・海軍戦闘機の中で液冷発動機を搭載した異彩を放った三式戦闘機だった。

 陸軍は一式戦「隼」に代わる次世代主力戦闘機にすべく、期待をこめたのだけれど、ドイツのダイムラーベンツ社が新たにDB601Aという1,000hp級の高出力液冷倒立V型エンジンの実用化に目処を付けたのを契機に、ライセンス生産権の交渉をし、当時のお金で50万(現在で10億円)とう高額契約で実現させた。

 しかし、当時の日本の工業力では、本場ドイツで作るようにハイレベルな工業技術力は望むことができなかった。よって、現場(ニューギニア島に進出(昭和18(1943)年7月以降)に配備されても、エンジンの故障が多発し、また、日本からの物資補充が思うに任せなかった。エンジンの信頼性欠如はいかんともし難かった。

 飛燕の開発に先立ち、「重単座戦闘機」(機関砲(12.7mm以上)を搭載)として、キ60として開発されたがパッとしなかった。つまり計画通りの性能が出せず、振るわなかった。

パソコンのモニターの前で撮影

川崎 陸軍戦闘機『飛燕』一型甲

 続いて、「軽単座戦闘機」(7.7mm機銃2挺を備え、運動(空戦)性能に優れているもの)として、キ61として開発された本機は、最高速度は予想を上回る590km/h、上昇力も高度1万メートルまで17分41秒しかかからなかったのだが・・・・ 試作機の段階と量産化された後は宜しくなかったってことだね。次回は紫電改をお送りしましょう。じゃ。(2009/11/28 23:30)
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