8月の一ヶ月間のみ公開される「河口湖自動車博物館 飛行館」へ行った。僕自身、2007年から毎年恒例となっていて、今回で4回目だ。バイクで片道140キロ、2時間の旅。今年の目玉は海軍は三菱一式陸上攻撃機二二型の胴体前半部分が姿を現した。気長に丁寧に修復・修繕してほしいと願う。
さて、世界を探しても、ここに展示されている零式艦上戦闘機は最も復元忠実度が高く、考証も正確であることは多く語られている。河口湖飛行館館長である原田信雄氏は「21世紀の零戦」のなかで零戦の復元にあたってこのように述べている。『復元は困難を極めた。それは極度の軽量化のため薄い材料を使用し、複雑な加工で作られていたためである。本来、国家の運命を担って闘った零戦など兵器の復元と保存は、歴史の一部として国家が後生に伝承すべき技術遺産であり、欧米ではごく常識的に行われている。先進国の中で、第二次世界大戦に関する公式な博物館、展示施設を設けていないのは、悲しいかな我が日本だけである。戦国時代の鎧甲冑・刀剣類は、崇高な美術品として博物館に展示するのに対し、太平洋戦争中のゼロ戦などは卑しむべき兵器として、闇に葬り去ろうとする近代日本の風潮は、世界的に見て異常な状態といわざるを得ない。日本は戦後に、ゼロ戦などの技術を基に新しい国家を築いてきたが、これら戦前の技術は”負の遺産”ではなく、偉大な”栄光の遺産”であり、昭和の時代に生きた我々が、国家の昭和歴史遺産として、後生に伝える義務と責任がある』と。
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