『リプリー』パトリシア・ハイスミス(著) 2020
8/15
土曜日

原書は、The Talented Mr Ripley, Patricia Highsmith(1955)
在宅勤務と酷暑とだれ気味生活で読書が進まない。アラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」の原作になったものだけれど、映画のほうはだいぶ脚色されているようで、その映画のイメージがあると本書は違ったものになるのでしょうね。

本書も100頁頃まではどちらかといえば退屈。しかし、殺人事件というのは凄いですね、話が展開、転がりだすわけだから。初回殺人のディッキーの殺し方がとっても下手。その分臨場感もあるのだけれど。あれよあれよの弾みついでの第二回殺人。不可抗力といえば聞こえはいいが。しかし、犯人は罪を償うジャスティスはどこにもなく、罪がトムから逃げていく。米国から来た私立探偵のおっさんは何をしに来たのだい、えっ。しかし、トムは警官を見るたびに、何かをするたびに怯え続ける生涯を歩むのさ。

英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊   SF/犯罪系:152/1,000作品中

登録情報
文庫: 412ページ
出版社: 河出書房新社; 新装新版 (2000/05)
言語: 日本語
ISBN-10: 430946193X
ISBN-13: 978-4309461939
発売日: 2000/05

内容(「BOOK」データベースより)
息子を呼びもどしてほしいという、富豪グリーンリーフの頼みを引き受け、トム・リプリーはイタリアへ旅立った。息子のディッキーに羨望と友情の相半ばする感情を抱きながら、トムはまばゆい地中海の陽の光の中で完全犯罪を計画する…。ルネ・クレマンによる名作『太陽がいっぱい』の原作であり、再び『リプリー』として映画化された、ハイスミスの代表作。







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