『チャタレイ夫人の恋人』D.H.ロレンス(著) 2020
8/2
日曜日

原書は、Lady Chatterley’s Lover, DH Lawrence(1928)。

よく書けた小説でしたね。いい文学でしたね。時代背景もあることながら英国、階級社会の中で芽生える、といいますか、自然着火的に目覚める愛の蕾、徐々に花開く過程がすばらしい。男と女の機微が情愛が、愛を交す描写が、その時々の心情が、コニー、メラーズそれぞれの立場で表現されている。昔、日本をはじめとする各国で発禁処分となり、猥褻な描写がその理由だろう。がしかし、愛する二人がすることの営みを自然体で綴っていけばこうなるし、文字として作品としてこの世に出現し、いまだに読み継がれていることが証拠ではないですか。


英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊  ロマンス:151/1,000作品中

登録情報
文庫: 575ページ
出版社: 新潮社; 完訳版 (1996/11/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4102070125
ISBN-13: 978-4102070123
発売日: 1996/11/22

内容(「BOOK」データベースより)
コンスタンスは炭坑を所有する貴族クリフォード卿と結婚した。しかし夫が戦争で下半身不随となり、夫婦間に性の関係がなくなったため、次第に恐ろしい空虚感にさいなまれるようになる。そしてついに、散歩の途中で出会った森番メラーズと偶然に結ばれてしまう。それは肉体から始まった関係だったが、それゆえ真実の愛となった―。現代の愛への強い不信と魂の真の解放を描いた問題作。発禁から46年、最高裁判決から39年。いま甦る20世紀最高の性愛文学。約80ページ分の削除箇所を完全復活。







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