『タイムマシン』ハーバート・ジョージ・ウェルズ(著) 2020
5/18
月曜日

原書は、The Time Machine, HG Wells(1895)

先日、「タイム・シップ」スティーヴン・バクスターを読んだが、それは「タイムマシン」の続編的に書かれているとの解説を読み、本家本元を読みたい、読まなければの勢いだった。

タイム・シップを読んでいたせいもあり、ここから出発したのだと、本書を読むにあたって納得感がブーストされた。125年前とは思えぬ斬新さで「モロー博士の島」読後だったため、泥臭く、期待薄だったことも確か。裏切られた。洞察・先見の明も鮮やかで、人口問題、温暖化、公衆衛生、科学知識、品種改良、教育程度、選択交配、自然への征服など予測・予知に触れられている。見事。我々子孫が本書のように枝分かれしながら、進化が行きつくところで立ち止まり、逆に退化・後退していったとしたら・・・ 未来は進歩だけではないと考えてみると奥深い。英国、貴族階級VS労働者階級の構図でもある。タイムマシンを貸してくれ!!


英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊  SF/ファンタジー:147/1,000作品中

登録情報
文庫: 225ページ
出版社: 光文社 (2012/4/12)
ISBN-10: 4334752462
ISBN-13: 978-4334752460
発売日: 2012/4/12

内容(「BOOK」データベースより)
時空を超える“タイムマシン”を発明したタイム・トラヴェラーは、80万年後の世界へ飛ぶ。そこは、地上に住む華奢で穏やかなイーロイ人と、地底をねぐらにする獰猛なモーロック人という2種族による原始的な階級社会だった…。SFの不朽の名作を、巽孝之氏の解説で読み解く。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ウェルズ,ハーバート・ジョージ
1866‐1946。イギリスの小説家、批評家。ケント州ブラムリーで、商人の子として生まれる。生地商や薬局に徒弟奉公に出されたが、1884年よりロンドンの科学師範学校で奨学生として学ぶ。ここで進化論者である生物学者ハックスリーから影響を受ける。その後、教職に就いたが肺病にかかり、療養中に短篇小説を雑誌に寄稿する。1893年ごろから執筆に専念、自然科学の素養を元に、SF小説のヒット作を続々と生み出す。また、ジャーナリスト、批評家、社会主義者としても旺盛な執筆活動を展開した







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