『千年紀の民』J・G・バラード 2020
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日曜日

原書は、Millennium People, JG Ballard(2003)
J.G.バラードは「太陽の帝国」「沈んだ世界」「クラッシュ」に続く作品として読んだ。

全編を通して、共感することが皆無な小説であった。情景描写や展開はシャープなのであるが、各登場人物がなぜ、そうするのか、したいのか、わかるようで理解できない。しちゃいけないということかもしれない。『中産階級による革命、抗議行動。無意味な行動への強い要求があり、それは暴力的であればあるほどいい。自分の人生は無意味であることを知っている。どうしようもないことにも気付いている。』動機のない行動はその場で宇宙をとめてしまう。革命の神髄にも至っていない、小金持ちの憂さ晴らしだ。


英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊  SF/ファンタジー:145/1,000作品中

登録情報
単行本: 301ページ
出版社: 東京創元社 (2011/1/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4488016502
ISBN-13: 978-4488016500
発売日: 2011/1/21

内容(「BOOK」データベースより)
ヒースロー空港で発生した爆破テロ。精神分析医デーヴィッド・マーカムはテレビ越しに、事件に巻き込まれて負傷した先妻ローラの姿を目撃する。急ぎ病院に駆けつけたが、すでに彼女の命は失われていた。その「無意味な死」に衝撃を受けて以降、ローラ殺害犯を捜し出すためデーヴィッドはさまざまな革命運動に潜入を試みるが…。新たな千年紀を求め“革命”に熱狂する中産階級。世紀のSF作家バラードの到達点。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
バラード,J.G.
英国を代表するSF作家。1930年、上海生まれ。「人間が探求しなければならないのは、外宇宙(アウター・スペース)ではなく、内宇宙(イナー・スペース)だ」として、SFの新しい波(ニュー・ウェーヴ)運動の先頭に立った。濃縮小説(コンデンスト・ノベル)と自ら名づけた手法で書き上げた短編を発表し、その思弁性に富んだ著作は多くの読者を魅了した。2009年歿







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