原書は、The Curious Incident of the Dog in the Night-time, Mark Haddon(2003)
自閉症の子供を持つ両親の苦悩は、子供への愛情も絶えることはないにしても、健常な子供の親に比べ夫婦の崩壊を招いてしまうリスクは高いのだろう。本小説の子供(クリストファー)は情報をフィルタすることなく全てを取り込んでしまうことの情報過多、処理不能、混乱、叫び、嘔吐にエスカレートしてしまう。ただ論理と秩序立っていることを好んでいる。数学・物理の能力に秀でている。その子供が書いた本という流れになっているので、あちらこちらに話題が発散はしているが。また、ロンドンまで一人で電車で旅するとき、自閉症の目線で見れば、これだけの恐怖が存在していると感じた次第である。
英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊 コメディ:132/1,000作品中
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登録情報
単行本: 373ページ
出版社: 早川書房 (2003/6/30)
言語: 日本語
ISBN-10: 4152500093
ISBN-13: 978-4152500090
発売日: 2003/6/30 |
内容(「BOOK」データベースより)
数学や物理では天才なのに、他人とうまくつきあえない自閉症の少年クリストファー。ある夜、近所の飼い犬が殺された。彼は探偵となって犯人を捜しながら、事細かに記録を取る。やがて驚くべき事実が明らかになり…事件を通して成長していく少年の心を描いた、『アルジャーノンに花束を』をしのぐ感動作。 |
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