『世界の果てのビートルズ』ミカエル・ニエミ(著) 2019
10/16
水曜日

原初は、Popularmusik fran Vittula(2006)。英語版のタイトルは、Popular Music From Vittulaで、英語訳タイトルもPopular Music From Vittulaで、直訳は「ヴィットゥラからのポップミュージック」ととあるサイトに開設されていたが、どこからみても「世界の果てのビートルズ」ではないが、日本ご出版ではインパクトのあるタイトル名にすることは往々にしてある。ビートルズのファン歴、○十年の僕はそれだけで、情趣に導かれてしまう。

北極圏に位置するパヤラ村を中心とするある意味、ノンフィクション小説、期待を裏切るおもしろさだ。どうかというと、気候、民族性、言語、数世紀来の入植から培った恨み・辛みが積み重なり、そして臭さ、下品さ、虐めがある。文化の伝達も遅々とした足取りで、流行から遙か彼方に取り残された密閉型地域で熟成してきた文化は、模倣することさえ、追従すら許さない世界観なのである。笑えるパーツ、百箇所以上。♪ロスクン(ロックン)・ロール・ミュージック♪は、4枚目のアルバム、BEATLES FOR SALEの収録曲だが、オリジナルはチャック・ベリー(1957)である。この曲のもて弄ばれ方が抱腹絶倒でなんとももはや、な風味なのである。

世界の果てのビートルズ    新潮クレスト・ブックス 登録情報
単行本: 288ページ
出版社: 新潮社 (2006/1/30)
言語: 日本語
ISBN-10: 4105900528
ISBN-13: 978-4105900526
発売日: 2006/1/30
内容(「BOOK」データベースより)
凍てつく川。薄明りの森。北の果ての村に響く下手くそなロック。笑えるほど最果ての村でぼくは育った。きこりの父たち、殴りあう兄たち、姉さんのプレーヤー、そして手作りのぼくのギター!世界20カ国以上で翻訳されたスウェーデンのベストセラー長篇。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ニエミ,ミカエル
1959年、スウェーデン最北部、フィンランドとの国境に近い北極圏のパヤラ村で生まれる。15歳で創作を志す。工学を学んだのち、教師、青少年カウンセラー、出版社でのアルバイトなどさまざまな職を経て、1988年に初の詩集を出版。その後も詩集、戯曲、児童書、ノンフィクションなどを発表。自伝的長篇小説である『世界の果てのビートルズ』は、人口900万のスウェーデンで75万部の驚異的ベストセラーとなり、世界20カ国以上で翻訳。映画化もされている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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