『死んだら飛べる』
スティーヴン キング(編集), ベヴ ヴィンセント (編集), Stephen King (原著), Bev Vincent (原著), その他
2019
10/7
月曜日

「失われた時を求めて」を続けて12巻読み終えたところで、買い置きしていた新刊の本書を読んだ。失われた・・・・で悶絶に悶え苦しみつつ艱難辛苦を継続していた最中、本書のなんと瑞々しく読書の喜びに打ち震えることか。S.キングの呼びかけで、篇算されたアンソロジー。キングも一篇、書き下ろしはファンなら迷わず買う。キングは余裕綽々の体だ。さて飛行機に乗るということは鉄の筒に押し込まれ、どうされようが自分ではどうしようもない空間。そこで予期せず起きる出来事、事件が各種。リチャード・マシスンに凝った時もあり、「高度二万メートルの恐怖」が一押しか。(トワイライトゾーンでも白黒、リバイバルもある)想念するだけでケツの穴がむず痒くなるでしょう。そんな本書はお勧め、そして、読む場所は搭乗手続き後の機内が相応しいでしょう。旅が楽しくなること請け負いましょう。

死んだら飛べる (竹書房文庫) 登録情報
文庫: 519ページ
出版社: 竹書房 (2019/9/26)
言語: 日本語
ISBN-10: 480192011X
ISBN-13: 978-4801920118
発売日: 2019/9/26

内容紹介
あなたはその飛行機と呼ばれる、柩のような金属とプラスチックのチューブが安全だと信じているのか?
このアンソロジーを読めば考えが変わるかもしれない。

ひとたび機上のひととなってしまえば、あなたはもう何もできない。
積んでいる貨物が恐ろしい音を立てようが、大空でモンスターと遭遇しても、未来人の誘拐部隊がやってこようとも、戦争が始まっても、ゾンビが襲ってこようとも、密室殺人が起ころうとも、あなたは何もできないのだ。

飛行機に乗るご予定がおありの方は強い勇気をお持ちであることを願う。
なぜならこの本を読めば、どれだけ統計上は飛行機が安全だと言われようが、決して統計ではわからない恐怖が待っていることがわかるはずだから。

スティーヴン・キング、ジョー・ヒルの書き下ろし作品など初訳10篇を含む、全17篇の恐怖のフライトへようこそ。

【収録内容一覧】
「序文」スティーヴン・キング/白石朗訳
「貨物」E・マイクル・ルイス/中村融訳 ★初訳
「大空の恐怖」アーサー・コナン・ドイル/西崎憲訳
「高度二万フィートの恐怖」リチャード・マシスン/矢野浩三郎訳
「飛行機械」アンブローズ・ビアス/中村融訳 ★新訳
「ルシファー!」E・C・タブ/中村融訳 ★初訳
「第五のカテゴリー」トム・ビッセル/中村融訳 ★初訳
「二分四十五秒」ダン・シモンズ/中村融訳 ★初訳
「仮面の悪魔」コーディ・グッドフェロー/安野玲訳 ★初訳
「誘拐作戦」ジョン・ヴァーリイ/伊藤典夫訳
「解放」ジョー・ヒル/白石朗訳 ★初訳
「戦争鳥(ウォーバード)」デイヴィッド・J・スカウ/白石朗訳 ★初訳
「空飛ぶ機械」レイ・ブラッドベリ/中村融訳 ★新訳
「機上のゾンビ」ベヴ・ヴィンセント/中村融訳 ★初訳
「彼らは歳を取るまい」ロアルド・ダール/田口俊樹訳
「プライベートな殺人」ピーター・トレメイン/安野玲訳 ★新訳
「乱気流エキスパート」スティーヴン・キング/白石朗訳 ★初訳
「落ちてゆく」ジェイムズ・ディッキー/安野玲訳 ★初訳
「あとがき――操縦室より重大なメッセージがあります」ベヴ・ヴィンセント/中村融訳
「作者について」 中村融訳







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