『失われた時を求めて(2)スワン家のほうへII』プルースト(著) 2019
8/2
金曜日

原書は、Remembrance of Things Past, Marcel Proust


(1)本書を読んでみたいと思ったのは、デンゼル・ワシントン主演のイコライザー2で読まれていたから。ガーディアン1000必読でもある。しかし、超大、空前絶後の14巻(400字原稿用紙で一万枚近く)、難解、登場人物多、読み終えた人は読書人口全体の一握り、本書を読み解くための解説書まで出版されている有様。読み終えた人は武勇伝として語ることが許されるともいう。原書では第一篇から第七篇とあり、訳本は14巻に分割されている。さて、ここに最終巻(第十四巻)まで読み遂げることを宣誓したい。味覚や嗅覚、五感に誘発され「無意識的記憶現象」の世界に誘って貰い、ズブズブと心身を浸しきることができるか、または飽き飽きしてさっさと脱落するか、だ。
プルーストにかかると、アスパラガスの表現もこのようになる。(p269参照) 下敷きとなった書籍があるようだが、ここは絶品でしょう。


(2)まだまだ長丁場。芸術・美術・演劇の登場も多く、プルーストの博学さが解る。しかし、僕はスワン、オデットもキャラクター的には波長が合いません。時代も時代だけれども、プルーストは、出来事や心情の表現をひっぱるひっぱるから、さすがなのか、クドイのか、どうしたものか?


英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1,000冊   家族・私小説:119/1,000作品中

失われた時を求めて(1)――スワン家のほうへI (岩波文庫) 登録情報
文庫: 528ページ
出版社: 岩波書店 (2010/11/17)
言語: 日本語
ISBN-10: 4003751094
ISBN-13: 978-4003751091
発売日: 2010/11/17
失われた時を求めて(2)――スワン家のほうへII (岩波文庫) 登録情報
文庫: 555ページ
出版社: 岩波書店 (2011/5/18)
言語: 日本語
ISBN-10: 4003751116
ISBN-13: 978-4003751114
発売日: 2011/5/18

内容紹介
(1)ひとかけらのマドレーヌを口にしたとたん襲われる戦慄。「この歓びは、どこからやって来たのだろう?」 日本の水中花のように芯ひらく想い出――サンザシの香り、鐘の音、コンブレーでの幼い日々。プルースト研究で仏アカデミー学術大賞受賞の第一人者が精確清新な訳文でいざなう、重層する世界の深み。当時の図版を多数収録。(全14冊)

(2)株式仲買人の出身ながら社交界の寵児スワンは、ある日友人に最下層の粋筋(ココット)オデット・ド・クレシーを紹介される。追う女、追われる男の立場はいつしか逆転し、初老の男は年下の恋人への猜疑と嫌悪に悶える(スワンの恋)。二人の結婚からジルベルトが誕生し、幼い「私」はシャンゼリゼで出会ったこの美少女に夢中になる(土地の名―名)。好評の吉川プルースト第2巻。(全14冊)







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