『ブラックライト(上下巻)』スティーヴン・ハンター(著) 2019
5/20
月曜日

原書は、BLACK LIGHT(Vol1/Vol2)(1996)。

上巻:主人公ボブの口も全作品に比べて、呂律が回り、喋るシーンが増えたといいましょうか。この作家、上手です。あらゆるジャンルから抽斗がある。骨太で読むことに飽きさせない。続くのでしょうね、この作家読みは。
下巻:最後は畳み掛けるような謎解きをしてしまった印象を受ける。ボブは極大射程(第一作)では世捨て人の如く山に籠もっていたが、愛する人を見つけた。そして本書では娘を授かった。愛する、そして守るべき人を見つけたということがポイントだろう。命を賭けて守るものが見つかったということが如何に莫大なエネルギーをもたらすか。それがボブの心境・行動に微動の片鱗として垣間見ることができる。孤高のまま一生を全うする人は希ではないか。ボブが家族をもったことで今後のボブにどのような影響をもたらすのか、次作品を読みながら考えたい。

登録情報
文庫: 411ページ
出版社: 扶桑社 (1998/5/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4594024920
ISBN-13: 978-4594024925
発売日: 1998/5/1
登録情報
文庫: 454ページ
出版社: 扶桑社 (2013/6/29)
言語: 日本語
ISBN-10: 4594068529
ISBN-13: 978-4594068523
発売日: 2013/6/29

内容(「BOOK」データベースより)
上巻:アリゾナ州の田舎で平穏に暮らす名スナイパー、海兵隊退役一等軍曹、ボブ・リー・スワガーのもとにラス・ピューティという青年が訪ねてきた。「あなたの父上の話が書きたいのです」とラス・ピューティは言った。1955年7月、アーカンソー州の警察官アール・リー・スワガーは逃走中の凶悪犯との銃撃戦で殉職した。四十年前の事件を調べはじめた二人に気づき、真実が明るみに出ることを恐れた男たちが、いま動きはじめた…。『ダーティホワイトボーイズ』で好評を博した巨匠S・ハンターの最新アクション長編。
下巻:「ブラックライト」―それは四十年前、ひそかに開発されていた、赤外線暗視スコープのコードネームだった。ボフの父親アールは、闇の中、何者かに狙撃されて死亡したのだ。そしていま、二人の調査に協力する老弁護士サムも不審な死を遂げた。ボブとラスを襲う男たちは何を警戒しているのか?四十年前の事件に隠されていた陰謀とは何なのか?最強のスナイパー、ボブが立ち上がり、男たちの死闘がはじまった。『ダーティホワイトボーイズ』に続く、S・ハンターのノンストップ・アクション巨篇。







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