『ワシントン・スクエア』ヘンリー・ジェイムズ(著) 2019
4/20
土曜日

原書は、Washington Square, Henry James(1880)。

なるほどはるほどな本。キャサリンの生き様だけが輝く。父親の子を想う気持ち、部分的には正しい導きもあるところはあるが、子供の視点ではなく、自分の視点でしか捉えることができず、娘に押しつけすぎですな。モリスは男の目から見てクズですな。キャサリンの叔母は、何にでも鼻をを突っ込みかき混ぜるだけの一貫性のない女性ですな。といったところでキャサリンは本の結末時点では結婚せずだけれど、それが女の幸せ云々でいえば不幸なことでは決してないし、孤独かもしれないが、クズの男といるより大変よろしかろう。全体の描写は優秀。

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登録情報
単行本: 247ページ
出版社: キネマ旬報社 (1997/02)
言語: 日本語
ISBN-10: 4873761972
ISBN-13: 978-4873761978
発売日: 1997/02

内容(「MARC」データベースより)
19世紀のニューヨーク。平凡な容姿の娘に美貌の求愛者が現れるが、彼の愛は果たして真実のものなのか。1949年「女相続人」のタイトルで映画化され大ヒットした作品の邦訳。







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