『朝鮮戦争 (コレクション 戦争×文学)』金石範、張赫宙、他(著) 2018
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金曜日

(コレクション 戦争x文学)シリーズから13作品目。朝鮮と樺太を採り上げている。朝鮮は1910年から1945年まで35年間、植民地支配された歴史をもつ。朝鮮は国を取られ、言語を止められ、名前を奪われた。内地(日本人)は大方が朝鮮人を卑下し、不当に扱った。(そんなひとばかりではなかったことが本書を読めば救われる部分もあるが)。感銘を受けた作品は手紙の形で綴られていく「かえりみはせじ」、創氏解明を強要され朝鮮人の誇りを最後まで捨てなかった「族譜」は特に心に残る。

コレクション 戦争x文学   
現代編 テーマ編
1 朝鮮戦争 11 軍隊と人間
2 ベトナム戦争 12 戦争の深淵
3 冷戦の時代 13 使者たちの語り
4 9.11変容する戦争 14 女性たちの戦争
5 イマジネーションの戦争 15 戦時下の青春
近代編 地域編
6 日清日日露の戦争 16 満州の光と影
7 日中戦争 17 帝国日本と朝鮮・樺太
8 アジア太平洋戦争 18 帝国利本と台湾・南方
9 さまざまな8.15 19 ヒロシマ・ナガサキ
10 オキュパイドジャパン 20 オキナワ終わらぬ戦争

登録情報
単行本: 688ページ
出版社: 集英社 (2012/6/5)
言語: 日本語
ISBN-10: 4081570019
ISBN-13: 978-4081570010
発売日: 2012/6/5

内容紹介
半島と民族を分かつ隣国の動乱に文学が迫る
60年近く経た今も禍根を残す朝鮮戦争に、日本は、文学はいかに向き合ったのか。祖国を蹂躙される悲憤を金石範、金達寿ら在日作家が伝え、米軍や特需と日本人との関わりを北杜夫、松本清張らが描く。

金石範   『鴉の死』
張赫宙   『眼』
北 杜夫  『浮漂』
日野啓三  『無人地帯』
中野重治  『司書の死』
松本清張  『黒地の絵』
金達寿   『孫令監』
下村千秋  『痛恨街道』
田中小実昌 『上陸』
佐多稲子  『車輪の音』
小林 勝  『架橋』
野呂邦暢  『壁の絵』
佐木隆三  『奇蹟の市』
◎詩歌 近藤芳美(短歌) 吉田 漱(短歌) 谷川 雁『丸太の天国』 江島 寛『突堤のうた』 鈴木しづ子(俳句)

参考サイト(集英社)
https://www.shueisha.co.jp/war-lite/index2.html
https://www.shueisha.co.jp/war-lite/list/index.html







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