『無名なるイギリス人の日記』ジョージ・グロウスミス&ウィードン・グロウスミス(著) 2018
9/14
金曜日

本書は、Diary of a Nobody, George Grossmith(1892)。感想は、無味乾燥、まあ、煮ても焼いても食えない話題だ。出版は1892年。日本では明治25年、126年前の作品となる。当時のロンドンは家庭からの糞尿が染み出し、馬糞が道には溢れかえって衛生的ではなかった。江戸時代以降、日本では人間道と馬道は分離したように、また糞尿は絶えず汲み出しを商売にする者が江戸近郊にはたくさんいて、清潔な都市であった事実でいえば、日本人は風呂好きな清潔な国民だったと言える。本書冒頭に、泥落としの話題があるが、ロンドンの町は不潔であったため、玄関先に鉄製の泥(糞)を掻き落とすものが今でも残っているのが微笑ましいと感じるのである。

ガーディアン必読1000冊:コメディ 79読了/1000

無名なるイギリス人の日記
ジョージ グロウスミス ウィードン グロウスミス 梅宮 創造
4900456365
登録情報
単行本: 218ページ
出版社: 王国社 (1994/12)
言語: 日本語
ISBN-10: 4900456365
ISBN-13: 978-4900456365
発売日: 1994/12
内容(「MARC」データベースより)
親子、夫婦、友人関係のいざこざ、職場での悩みや喜び、それらの織りなす小さなドラマが朝に夕に展開する。莫迦々々しい冗談やら、皮肉やら、笑いや涙があちこちに色を添える。一見ありふれた生活記録でも、その蔭には感動のかけらが明るく輝いている。

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