『刑事マルティン・ベック 消えた消防車』
マイ・シューヴァル (著), ペール・ヴァールー (著)
2018
9/12
水曜日

このシリーズ、面白いですね。引き摺り混まれる、泥沼、砂地獄にはまり込んだよう。第五作目となる本書、これは第一作から順追って読まれることをお勧めする。柳沢さんの翻訳はいつもパーフェクトだし、本書の内容は文句の付けようが無いので置いておいて、次作(第六作)のスウェーデン語からの翻訳は打ち切りのようだ。これはなんたることか、読者をこれほどに「マルティン・ベック中毒」にさせておいて何らフォローアップもないままに! あるまじき卑劣な行為であり、ここに怒り心頭であることを表明し、出版社殿、善処されんことを。次作を出版できないのなら僕は二度と角川文庫は読むまいと誓う。

マルティン・ベックシリーズ
1 ロゼアンナ
2 煙に消えた男
3 バルコニーの男
4 笑う警官
5 消えた消防車(本書)
6 未訳 サボイ・ホテルの殺人
7 未訳 唾棄すべき男
8 未訳 密室
9 未訳 警官殺し
10 未訳 テロリスト


刑事マルティン・ベック 消えた消防車 (角川文庫)
マイ・シューヴァル ペール・ヴァールー 柳沢 由実子
4041014794
登録情報
文庫: 400ページ
出版社: KADOKAWA (2018/4/25)
言語: 日本語
ISBN-10: 4041014794
ISBN-13: 978-4041014790
発売日: 2018/4/25

内容(「BOOK」データベースより)
厳寒のストックホルム。警察が監視中のアパートが突如、爆発炎上した。任務についていたラーソン警部補は住人を救うべく孤軍奮闘するが、出動したはずの消防車が一向に到着しない。焼死者の中には、ある事件の容疑者が含まれていた。刑事マルティン・ベックは捜査を進めるうち、この火災に奇妙な点があると気づく。やがて捜査陣の前に浮かび上がってきたのは、意外な犯罪の構図だった―。警察小説の金字塔シリーズ、第五作。






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