『生存者の回想』ドリス・レッシング(著) 2018
7/24
火曜日

原書は、THE MEMORIES OF A SURVIVOR(1974)、2007年ノーベル文学書作家、ドリス・レッシングの作品。
消化不良ですね。政治的何かがあり暴徒・略奪があり、家を捨て平穏の地を求めて彷徨っていく市民達。語り手の老女は佇み世間を見守るというか、動けないでいる。バックボーンが何一つ明らかになっていないので何が起きているのか、起きたのか一切謎。想像してね、か。テーマは何か、文末の解説を読んでもピントきませんなぁ。僕は情緒を育むポイントとして「不安」側から滲み出た灰汁を「安心」側ですくい上げるためには幼子の時から抱きしめて育てることを伝えたいのかと感じたが。違うぞ、違うな。スーフィズムを理解しないとダメみたいよ。

(ガーディアン必読1000冊:SF/ファンタジー 71作品読了/1,000)

生存者の回想 (フィクションの楽しみ)
ドリス レッシング Doris Lessing
4891766557
登録情報
単行本: 237ページ
出版社: 水声社 (2007/12)
言語: 日本語
ISBN-10: 4891766557
ISBN-13: 978-4891766559
発売日: 2007/12
内容(「BOOK」データベースより)
終末を予兆させる近未来都市。現実と虚構のあわいを超える。いま、女たちのサヴァイヴァルが始まる。著者による「一つの自伝の試み」。ノーベル文学賞受賞作家の本。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
レッシング,ドリス
1919年、ペルシア(現イラン)に生まれる。両親はイギリス人。のちに南ローデシア(現ジンバブエ)に移り、かの学校に入学するもなじまず、学校を離れ、以後、独学を続ける



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