『沈黙』遠藤 周作(著) 2018
7/13
金曜日

本書を読むきっかけは、レンタルで借りた「沈黙ーサイレントー」を観てからである。映画は小説を忠実に再現しており、「映画=小説ではないのが当たり前」観を真逆でいく、映画を観ているから小説を読みながら情景が想像することなく溢れ出てきたのだった。無神論者の僕にとって信仰心はなく、「神」にすがる、祈る暇があるのなら、その時間を努力せよ、改善せよ、と思わないでいられない。この発言は避難を浴びるだろうが、暇な人ほど時間つぶしに宗教に熱中するのではないか。そればかりではないだろうが親類縁者が○○宗であれば、子供達は自然に違和感なく溶け込めるのかも知れない。
司教が貧しい農民を救うため、最終的にころんだ(改宗したということ)。ころばなければ農民達は拷問攻めで命を落としただろう。「神」はどこにいるのだ、いるのなら目の前に現れて見せなさい、だよ。



 (ガーディアン必読1000冊:家族・私小説 68作品読了/1,000)

沈黙 (新潮文庫)
遠藤 周作
4101123152
登録情報
文庫: 312ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1981/10/19)
言語: 日本語
ISBN-10: 4101123152
ISBN-13: 978-4101123158
発売日: 1981/10/19

受賞歴
第2回(1966年) 谷崎潤一郎賞受賞

内容紹介
島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。






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