『輝ける闇』開高健(著) 2018
6/15
金曜日

僕が青洟を垂らしながら三輪車をギーコギーコ漕ぎ、ビートルズがヘルプをリリースした1965年という時代の著者の体験がベースとなっている。出版は書き下ろしで1968年。かいこうたかし、初読作家、まだまだ僕も未体験だらけ。子供時代にサントリーウィスキーのCMに出演している人の印象しかなかった。作家だということはそれで知ってはいたのだが、読む機会がなかった。ヴェトナム戦争、ベトミン、ベトコン、サイゴン、ホーチミン、etc。初・中盤はどちらかといえばタイクツ、終盤の30頁は緊張が途切れない。「夏の闇」も近々読むつもりである。

輝ける闇 (新潮文庫)
開高 健
410112809X
登録情報
文庫: 294ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1982/10/27)
ISBN-10: 410112809X
ISBN-13: 978-4101128092
発売日: 1982/10/27

内容紹介
銃声が止んだ……虫が鳴く、猿が叫ぶ、黄昏のヴェトナムの森。その叫喚のなかで人はひっそり死んでゆく。誰も殺せず、誰も救えず、誰のためでもない、空と土の間を漂うしかない焦燥のリズムが亜熱帯アジアの匂いと響きと色のなかに漂う。孤独・不安・徒労・死――ヴェトナムの戦いを肌で感じた著者が、生の異相を果敢に凝視し、戦争の絶望とみにくさをえぐり出した書下ろし長編。




Copyright (C) 2018 Shougo Iwasa. All Rights Reserved.