内容(「BOOK」データベースより)
海辺の行楽地ブライトンに巣喰う十七歳の不良少年ピンキー。つねに硫酸と剃刀を持ち歩き、どんな暴力をも厭わない少年はまさしく悪の化身だった。彼はある時、仲間とともに殺人を犯す。完璧なアリバイを偽装したつもりだったが、ある純朴なウェートレスだけが少年たちの怪しい行動を目撃していた。口を封じるため、ピンキーは同い年の彼女に近づくが…名訳で贈る、善と悪、永遠とは何かを問うグリーン初期の代表的長篇。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
グリーン,グレアム
イギリスを代表する作家であるとともに、20世紀のもっとも偉大な作家のひとり。1904年10月2日、ロンドン北西のバーカムステッド生まれ。オックスフォード大学卒業後、1926年から『ザ・タイムズ』に勤務。1929年に『内なる私』で文学界に登場した後、『ザ・タイムズ』を退社して作家活動に入る。第二次大戦中は情報活動に従事していた。『ブライトン・ロック』(1938)と『権力と栄光』(1940)で作家としての地位を確立し、『事件の核心』(1948)、『情事の終り』(1951)で世界的な名声を得た。自らの作品を「ノヴェル」と「エンターテインメント」に分類したことでも知られる。1991年4月3日死去 |