『少年は残酷な弓を射る(上下巻)』ライオネル・シュライヴァー(著) 2017
12/16
土曜日

原題はWE NEED TO TALK ABOUT KEVEIN(2003)。
【上巻】妻・母親エヴァは中盤まで、目立ちたがり、仕切屋、ディベート必勝女的、見栄っ張りで、イライラ最大振幅で本書を放り投げそうになったが、辛抱す。エヴァの母はやぱり想像通り。子を観れば親がわかるは大概正しい。じゃ、親を観れば子が判るを爆発的に加速度が増したのが息子ケヴィン。彼はフランクリン&エヴァの両親以外に育てられていれば、育てようによっては大天才になったかもしらん。工作員もいいぞ。何故かしら、話の賑わいにこじつけた著者の知ったかぶり、聞き囓りの知識と、比喩がこなれていなくて、妙に鼻について辛い。
【下巻】私小説として考えると、実際に出産や、子育ての経験がない女性が、いろいろな知識を元に書くとこのような小説ができあがるのだろうか。(女性蔑視ではないが)ケヴィンは癖がある息子としても、娘が失明した歳の母親の思考はまともじゃないな。子供の気持ちにまったく寄り添えてなく、いつも自分の気持ち・考えしか、思い浮かべられない。愛情が感じられない、この母親には。自分のことだけ。そして、この著者の他作品は読むことは二度とない。

る。 (ガーディアン必読1000冊:家族・私小説 40作品読了/1,000)

少年は残酷な弓を射る 上
ライオネル・シュライヴァー 光野多惠子
4781607829
登録情報
ペーパーバック: 349ページ
出版社: イースト・プレス (2012/6/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 4781607829
ISBN-13: 978-4781607825
発売日: 2012/6/24
少年は残酷な弓を射る 下
ライオネル・シュライヴァー 光野多惠子
4781607837
登録情報
ペーパーバック: 302ページ
出版社: イースト・プレス (2012/6/24)
言語: 日本語
ISBN-10: 4781607837
ISBN-13: 978-4781607832
発売日: 2012/6/24
【上巻】内容(「BOOK」データベースより)
キャリアウーマンのエヴァは37歳で息子ケヴィンを授かった。手放しで喜ぶ夫に対し、なぜかわが子に愛情を感じられないエヴァ。その複雑な胸中を見透かすかのように、ケヴィンは執拗な反抗を操り返す。父親には子供らしい無邪気さを振りまく一方、母親にだけ見せる狡猾な微笑、多発する謎の事件…そんな息子に“邪悪”の萌芽を見てとるが、エヴァの必死の警告に誰も耳を貸さない。やがて美しい少年に成長したケヴィンは、16歳を迎える3日前、全米を震撼させる事件を起こす―。100万人が戦慄した傑作エモーショナル・サスペンス。女性作家の最高峰・英オレンジ賞受賞作。
【下巻】
16歳の誕生日の3日前、“事件”は起こった。異常なまでに母に執着する息子と、息子を愛せない母。二人が迎える衝撃の結末とは―?100万人が戦慄した傑作エモーショナル・サスペンス。2005年英オレンジ賞受賞作。



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