『震度0』横山秀夫(著) 2017
9/6
水曜日

久々の横山秀夫作品。警察小説を書かせば右にでるものはないといってもよいでしょう。今回は、警察内のキャリア組、準キャリア組、ノンキャリア組(地方(ぢがた))の勢力争い、それは利害関係をめぐって、互いに牽制しあい、攻撃しあい、つぶしあおうとする。キャリアVSノンキャリアの分断にとどまらず、将来の昇進の妨害、警察特有の官舎の嫁まで巻き込んだえぐい熾烈戦。正直にこのような県警本部ばかりだと、国民の安全を守る方向にベクトルが向いて折らず、自分たちのことだけ考えているだけでは、如何なものか。しかし、これらに近しいことは多かれ少なかれあるのだろう。

震度0
横山 秀夫
4022500417
登録情報
単行本: 410ページ
出版社: 朝日新聞社 (2005/7/15)
言語: 日本語
ISBN-10: 4022500417
ISBN-13: 978-4022500410
発売日: 2005/7/15
内容紹介
阪神大震災のさなか、700㎞離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯綜する。ホステス殺し、交通違反のもみ消し、四年前の選挙違反事件なども絡まり、解決の糸口がなかなか掴めない……。



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