『つばさよつばさ』浅田次郎(著) 2016
12/27
火曜日

これも旅のエッセイ。ここ3冊含め、アマゾンで各1円(送料除く)。作者の印税に寄与もせず、幾分、気の毒に小心者の私は感じる次第でございます。

さて、本書「冬のノルマンディ」の文中から、こっくりと頷けた部分。「書物のもたらす知識や啓蒙よりも、この役立たずの平安と豊饒のほうがずっと大切なのではなかろうかと思った。・・・やがて夢を忘れて利を希み、人間は肉体の成長とはうらはらに精神を萎えさせてゆく。その退行をおしとどめる力が、小説に欠けていてはならない。」

なるほど。私の場合は、全世界・現在過去未来・宇宙まで極楽から地獄まで想像の世界で満たしてくれるから、読書は習慣で中毒なのである。といえば聞こえがいいが、まったく嘘っぱちでもないのではあるが、核心な本音は「暇つぶし」、これに尽きるのである。

つばさよつばさ
浅田 次郎
4093877440
登録情報
単行本: 256ページ
出版社: 小学館 (2007/9/27)
言語: 日本語
ISBN-10: 4093877440
ISBN-13: 978-4093877442
発売日: 2007/9/27
内容紹介
笑わせて泣かせる珠玉のエッセイ集

“旅”をキーワードにしたエッセイ40篇。時に爆笑を、時に涙を誘う、また、人の心に寄り添う優しさ、真面目に主張し怒る真摯な姿勢・・・一篇一篇味わいの異なる、どこから読んでも楽しめるエッセイ集。






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