『ベスト・ストーリーズI ぴょんぴょんウサギ球』名アンソロジスト(著) 2016
9/12
月曜日

ニューヨーカーに掲載された作品から、年代別にⅠ、Ⅱ、Ⅲと刊行された。これはⅠにあたる。未訳ということで、多分に滓の肥溜めではないか。(よい作品は競って翻訳出版されるのが常だからだ)と疑心暗鬼ではあったが、なかなか鳴門の渦潮宜しく吸い込まれ作品もあった。アンゾロジーのよいところは今までに出会うことがなかった作家に巡り会えると言うことだ。すると、他の作品も読んでみたい。この好機を与えてくれるだけでも十二分に価値はある。Ⅰにおいても途中退席して読んだシャーリイ・ジャクスンの「ずっとお城で暮らしてる」もそのひとつ。本作の「シェイディ・ヒルのこそこそ泥棒」のジョン・チーヴァーも他作を読みたいし、「飲んだくれ」のフランク・オコナーも機会があれば読みたい。そう、アンゾロジーとは出会いのチャンスに満ちあふれている。そう思うでしょう。そして、ⅡもⅢもスタンバイ状態なのだ。

ベスト・ストーリーズI ぴょんぴょんウサギ球
若島 正
4152095881
登録情報
単行本: 408ページ
出版社: 早川書房 (2015/12/18)
言語: 日本語
ISBN-10: 4152095881
ISBN-13: 978-4152095886
発売日: 2015/12/18

内容紹介
1925年に創刊された、アメリカの歴史ある文芸誌《ニューヨーカー》。その掲載作品から、本邦初訳を中心に、名アンソロジストが傑作を選出。当代一流の翻訳家陣が参加するアンソロジーの新定番がついに登場。第一巻となる本書には、創刊(1925年)から1950年代までの名作を収録。

「ぴょんぴょんウサギ球」リング・ラードナー、森慎一郎訳
「深夜考」ドロシー・パーカー、岸本佐知子訳
「ウルグアイの世界制覇」E・B・ホワイト、柴田元幸訳
「破風荘の怪事件」ジョン・コリア、若島正訳
「人はなぜ笑うのか──そもそもほんとに笑うのか?」ロバート・ベンチリー、柴田元幸訳
「いかにもいかめしく」ジョン・オハラ、片岡義男訳
「雑草」メアリー・マッカーシー、谷崎由依訳
「世界が闇に包まれたとき」シャーリイ・ジャクスン、谷崎由依訳
「ホームズさん、あれは巨大な犬の足跡でした! 」エドマンド・ウィルソン、佐々木徹訳
「飲んだくれ」フランク・オコナー、桃尾美佳訳
「先生のお気に入り」ジェイムズ・サーバー、柴田元幸訳
「梯子」V・S・プリチェット、桃尾美佳訳
「ヘミングウェイの横顔──「さあ、皆さんのご意見はいかがですか?」」、リリアン・ロス、木原善彦訳
「この国の六フィート」ナディン・ゴーディマー、中村和恵訳
「救命具」アーウィン・ショー、佐々木徹訳
「シェイディ・ヒルのこそこそ泥棒」ジョン・チーヴァー、森慎一郎訳
「楢の木と斧」エリザベス・ハードウィック、古屋美登里訳
「パルテノペ」レベッカ・ウェスト、藤井光訳
編者あとがき……若島正





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