2015年の読了本、87冊、33,696ページとなった。今年のベスト５多読作家は、
　・コーマック・マッカーシー：６冊
　・バーナード・マラッド：３冊
　・ピエール・ルメートル：４冊
　・フィリップ・Ｋ．ディップ：１１冊
　・マイクル・コナリー：１４冊
特にマッカーシーの越境三部作は文学の香り漂い、飄々感が浮揚している。マラッドは古典の領域に踏み入れているし、両人とも情景描写と時代の人間的葛藤に痺れてしまう。ヌメートルはハラハラドキドキの緊張感を維持し続けることを読者に強要させる。コナリーは読む本がなくなった。出版社の方、早々に訳本を出版してほしい。ディップはどちらかといえば消化試合で、完全読破に向けた営みといえよう。サラ・ウォーターズのエアーズ家の人々の栄枯盛衰模様、ドエトエフスキーの二重人格は猜疑心・嫉妬心が破裂寸前に充満していた。Ｓ．キングのドクター・スリープは贔屓作家ベスト１として僕の中で君臨している。シモンズのザ・テラーは体温を低温状態にしてくれた。直木賞作品も２作品読んだが、僕の中では「直木賞はこのレベルか？」と蔑んだ目でみてしまった。