『夜間飛行』サン=テグジュペリ(著) 2015
12/29
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『夜間飛行』(やかんひこう、フランス語原題:Vol de nuit)は、1931年にフランスで出版され、同年のフェミナ賞に輝いたフランス人のパイロット・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる小説である。(出典:ウィッキペディア) 
デクジュペリの代表作である『夜間飛行』と、処女作の『南方郵便機』平録されている。

著者自身もパイロットであり、航空輸送が黎明期の時代、命がけで操縦したパイロットの様がリアルである。特に夜間飛行の難しさ、かてて加えて暴風雨が重なったとき。当時は、レーダーやGPSがあろうはずもなく、コンパス命、風に流されることを考慮して進路をとった。経験と勘を頼りに。星や月夜のない漆黒の世界、稜線の境は消滅、燃料は枯渇寸前、目的の飛行場も見つけられない中で、パイロットの万力で圧着されそうな程の孤独感・軫憂感は想見もできまい。

航空輸送会社の支配人であるリヴィエールは本文で、「せっかく、汽船に対して、昼間勝ち優った速度を、夜間に失うということは、実に航空会社にとっては死活の重大問題だ」と語らせしめた、このような時代だったのだ。

「南方郵便機」も味わい深い。(これ以上は触れない)

夜間飛行 (新潮文庫)
サン=テグジュペリ 堀口 大學
410212201X
登録情報
文庫: 334ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1956/2/22)
ISBN-10: 410212201X
ISBN-13: 978-4102122013
発売日: 1956/2/22

内容(「BOOK」データベースより)
第二次大戦末期、ナチス戦闘機に撃墜され、地中海上空に散った天才サン=テグジュペリ。彼の代表作である『夜間飛行』は、郵便飛行業がまだ危険視されていた草創期に、事業の死活を賭けた夜間飛行に従事する人々の、人間の尊厳を確証する高邁な勇気にみちた行動を描く。実録的価値と文学性を合わせもつ名作としてジッドの推賞する作品である。他に
処女作『南方郵便機』を併録

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
サン=テグジュペリ
1900‐1944。名門貴族の子弟としてフランス・リヨンに生れる。海軍兵学校の受験に失敗後、兵役で航空隊に入る。除隊後、航空会社の路線パイロットとなり、多くの冒険を経験。その後様々な形で飛びながら、1928年に処女作『南方郵便機』、以後『夜間飛行』(フェミナ賞)、『人間の土地』(アカデミー・フランセーズ賞)、『戦う操縦士』『星の王子さま』等を発表、行動主義文学の作家として活躍した。第2次大戦時、偵察機の搭乗員として困難な出撃を重ね、’44年コルシカ島の基地を発進したまま帰還せず






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