私が読みなれている文体とは一風変りなテイストだった。時は第一次世界大戦期、シベリアからチェコスロバキアでの一風変わった出来事。囚人が食料として若い囚人を連れ脱獄。人間の背徳・俗欲を雪ぐために男の茎・袋を切り捨てた宗教。それは興味をそそるストーリーではあるのだが、なぜか違和感がある。非日常ではない日常の描写も頻繁にあるのだが、どうも物語に没頭しきれない。故に読書速度も上がらず、干上がった湖のようにざらついた読了感であり後味不味しである。
ホワイト・ガーデンの幽鬼 ジェイムズ ミーク James Meek
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登録情報
単行本: 349ページ
出版社: ヴィレッジブックス (2008/02)
ISBN-10: 478973269X
ISBN-13: 978-4789732697
発売日: 2008/02 |
内容(「BOOK」データベースより)
一九一九年、ロシア革命直後のシベリア―極北の強制収容所「ホワイト・ガーデン」から脱走した男がたどり着いたのは、去勢をすることで“天使”になれる、と信じる者たちの暮らす町だった…全米ベストセラー2005年ブッカー賞ノミネート。
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