先日、DVDで観た三船敏郎主演(『太平洋奇跡の作戦 キスカ』(1965年/東宝)を契機に文献でも抑えておきたい史実だと強く感じた。今回は2冊買った書籍のひとつの感想である。
キスカ島(きすかとう:英語: Kiska island)はアリューシャン列島西部のラット諸島に位置し、アメリカ合衆国アラスカ州に属する島がある。(出典:ウィッキペディア) 何もないツンドラ表土に覆われた無人の島である。第二次世界大戦中、キスカ島から300km離れたアッツ島で二千数百名が玉砕してしまう惨い戦場となった。隣伝いとなるキスカ島でも五千数百名の陸軍・海軍の兵士が守備を固めていた。ここで、これらの兵士まで見殺しにはできない、救助せよ、との命を受けたのが木村
昌福(きむら まさとみ)少将だった。
日本帝国では「撤退」というキーワードはタブーであり、恥であり、実質はスタコラさっさと遁走する時でさえ、面子を捨てきれず「転進」と銘打ってきたのだった。
さて、この主人公となる木村少将の人間性、人柄に大いに引き込まれる本書である。
キスカ島 奇跡の撤退: 木村昌福中将の生涯 (新潮文庫)
将口 泰浩
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登録情報
文庫: 305ページ
出版社: 新潮社 (2012/7/28)
言語 日本語
ISBN-10: 4101384118
ISBN-13: 978-4101384115
発売日: 2012/7/28 |
内容(「BOOK」データベースより)
昭和18年、壮絶な玉砕で知られるアッツ島の隣島キスカからの撤退は、完璧に成し遂げられた。陸海軍将兵5183名の全てを敵包囲下から救出したのだ。指揮を執ったのは、木村昌福。海軍兵学校卒業時の席次はかなりの下位。だが、将たる器とユーモアをそなえ、厚く信頼された男だった。彼の生涯と米軍に「パーフェクトゲーム」と言わしめた撤退作戦を描く。
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※参考DVD
太平洋奇跡の作戦 キスカ【期間限定プライス版】 [DVD]
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(2013/11/20 21:18)
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