『地下鉄に乗って』浅田次郎著 2013
10/26
木曜日

ブックオフ100円未読本やっつけ本として読んだ。吉川英治文学新人賞を取った遅咲きの浅田二郎氏の作品。時代背景とか考証は素晴らしいのだが、ストーリーに辻褄合わぬ捻れ状態は否めなくもなく、奇を衒ったが故に、ストーリーにアクセントを付けすぎたが故に、インパクトを与えすぎたが故に、僕にはもっと淡々と個々の登場人物の心情を炙ったり、訴えるべきではなかっただろうかと、他作品が良いだけに星三つは与えづらい。主人公の父親は、子供時分から苦労し、戦中も暖かみがあり、戦後も苦労した。しかし、なぜあのような子供に厳しい人格しか見せられなかったのか、僕には理解に苦しむ。まっ、いいか。

地下鉄に乗って (講談社文庫)
浅田次郎
B009GAIO1M
登録情報
文庫: 311ページ
出版社: 講談社 (1999/12/1)
言語 日本語, 日本語
ISBN-10: 4062645971
ISBN-13: 978-4062645973

内容紹介
吉川英治文学新人賞に輝く浅田文学の原点!町に地下鉄がやって来た日、ふしぎな錯覚に捉われた。もう一人の自分が地下鉄の窓からホームに立つ自分を見つめていたのだ。せつなく哀しい愛と冒険の傑作小説。


今日は息子の26歳の誕生日。だから、どうということでもなく、電話やメールで連絡することもない。これまた、淡々と過ぎる一日でいい。心優しい息子に、何の親らしいこともしていない僕に、これ以上、何を望めというのか。息子は今までどおりの自分でいいのだと思う。まっ、いいか。








(2013/10/26 22:47)


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