双極性スペクトラム診断尺度(BSDS)

2012
2/11
土曜日

ヘッドラインの双極性障害スペクトラム診断尺度を紹介しよう。
(※BSDSとはThe Bipolar Spectrum Diagnostic Scaleの略)


参考書籍:「「うつ」がいつまでも続くのは、なぜ?-双極Ⅱ型障害と軽微双極性障害を学ぶ

「うつ」がいつまでも続くのは、なぜ?-双極Ⅱ型障害と軽微双極性障害を学ぶ


ジム・フェルプス 荒井 秀樹
4791107624

■内容紹介
うつ病と診断される人が増えている中、「落ち込んでいる」とか「意欲がわかない」といった抑うつ状態が長期間にわたり持続したり繰り返したりする人たちを、すべて同じうつ病と診断していて間違いはないのか? 本書は、長引く抑うつ状態に苦しんでいる人に対して、双極II型障害や軽微双極性障害を念頭において、診断や治療を見直しながら、主治医とともに病気を克服していくための対処方法を示している。また気分障害をスペクトラムとしてとらえる考え方を学ぶ。

■内容(「BOOK」データベースより)
うつが長いこと持続したり、繰り返したり、より悪くなる、などということはありませんか。抗うつ薬をのんでも効果がないとかより悪くなるということはありませんか。もしかすると、うつ病ではないのかもしれません。繰り返すうつの波は、「軽微な」双極性障害のせいかもしれません。本書は、気分障害スペクトラムの概念を詳説し、すぐに実践できる対処法を紹介する。


著名な精神科医により系統的で、数値化できる方法で軽躁病の症状についての情報を集めることができ、なおかつ双極性障害スペクトラムの考えと調和のとれた検査を作る目的で開発されたもの。

以下の19問が自分に当てはまるかチェックしてみて下さい。

No.

質問項目

1.

自分の気分か意欲または両方のレベルが急激に変動することに、気づく人がいました

2.

ある時は気分か意欲または両方のレベルがかなり低下し、ある時はとても高くなります

3.

レベルの「低い」時、この人たちは意欲をなくしたり、起きられなかったり、あるいは余分に睡眠をとったりすることがよくあります。そしてやらなければならないことをする意欲がほとんどなくなります

4.

この期間に体重が増加する人もよく見られます

5.

また「低い」時には、よく「ブルー」な気分になります。またいつも悲しく、あるいは落ち込んでいます

6.

時には自分の無力さを感じて、自殺さえも考えます

7.

職場や社会で役割を果たす能力が低下します

8.

レベルが「低い」期間は通常数週間続きますが、数日だけのときもあります

9.

この種のパターンを持つ人には、気分の変動の間に、気分や意欲のレベルが正常で、役割を果たす能力が乱れていない普通の気分でいられる期間を経験するかもしれません

10.

その時に、感情の著しい変動または転換に気づくかもしれません

11.

意欲は通常のレベル以上にまで達して、普通では出来ないような多くのことをやり遂げることもあります

12.

レベル「高い」時は、意欲があり余ると感じるか、異常なハイテンションになります

13.

このレベルが「高い」期間中、イライラしたり、気が立っていたり、あるいは攻撃的になる人もいます

14.

一度にいろんなことに手を出してしまう人もいます

15.

またこの「高い」期間には、面倒を起こしてしまうほどのお金を使ってしまうかもしれません

16.

いつもおしゃべりだったり、社交的だったり、あるいは性欲が増す場合があります

17.

行動が変だと思われたり、他人をイライラさせてしまうことがあります

18.

時には、仕事で問題を起こしたり、あるいは警察がらみの事件を起こします

19.

アルコール摂取が増えたり、または市販薬を服用する回数が増えます

合計 19問のうち、チェックしたものの数を数えて下さい。


さらにこの文を読んだ後、以下のどの項目が一番自分にあてはめるか決めて下さい。

この内容は自分によくあてはまる、あるいはほぼ完璧である

この内容は自分にかなり近い

この内容はある程度自分にあてはまる、けれど大部分ではない

この内容は全く自分にはあてはまらない



赤枠の数
該当するピンク枠の点数の合計を出して下さい。







 19点以上=双極性障害スペクトラムの可能性が高い
 11点~18点=双極性障害スペクトラムの可能性が中等度
 6点~10点=双極性障害スペクトラムの可能性は低い
 6点以下=双極性障害スペクトラムの可能性は極めて低い

肝心なのは気分障害スペクトラムのどこに自分が位置しているか推測することであって、「イエス」か「ノー」かは問題ではありません。このテストは仮説を改めるものであって、診断を下すものではないことを忘れないでください。このテスト結果については主治医と話してみてください。



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(2012/02/11 19:20)

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