認知行動療法『人間関係を改善しよう』 2011
11/17
木曜日

リワーク、今日で43日目。

11/10の『7つのコラム表』を元に、具体的にどのようにアクションしていくかについて11/12に『問題を解決しよう』について述べた。

主治医のドクターから次なる『人間関係を改善しよう』についてレクチャーを受けた。
人間関係がきっかけでうつになったり不安になったりすることは少なくない。とくに、親しい人と別れたとき、親しい人との間で気持ちがすれ違いつづけているとき、社会的な役割や立場が変化して人間関係が変化したときなどは、気持ちが変化しやすいもの。
そのときは、ストレスになっている人間関係に目を向けて、その問題を解決するようにしていく。

【ステップ1】
 人間関係をチェックする
【ステップ2】
 自分の気持ちを相手に伝える

について順追って説明したい。

【参考文献】本内容はこの書籍に基づいている

こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳
大野 裕

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創元社 2003-03-20
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【ステップ2】人間関係をチェックする

◆第1段階


ストレスになっている人間関係を書き出す

(1)自分が大切に思っている人や、毎日の生活で出合うことが多い人との関係をチェックする
(2)そうした人達との話の内容をチェックする
(3)大切な人との別れや役割の変化と言った環境の変化が過去になかったかどうか
  チェックし、そのための人間関係が変化していないか、ストレスになっている人間関係が
  ないかどうかを調べる


◆第2段階

ストレスになっている人間関係の質をチェックする
次にストレスになっている人間関係を整理して、新しい関係のもち方を考える
(ここでは、現在と過去、将来の人間関係について考える)

<(1) 現在の人間関係>
いま、現在親しい人をリストアップする
○その人達との人間関係がストレスになっている場合、
その関係が改善可能かどうかチェックする
 →既に関係の改善の兆しが見られるようならば改善に向けての努力を続ける
 →お互いにできるだけ冷静になれるように努力する

そ改善の可能性がある場合
 →お互いの意見の共通点と相違点をリストアップする
 →お互いに納得出来る解決策を書き出す

○その人達との改善が見られない場合、
このまま関係を続けた方がよいか、距離をとったり分かれたりしたほうがよいか判断する
 →その人達の良いところ、良くないところを書き出すのもよい
 →(自分で判断するのも大事だが)ほかの人にも意見を聞いてみるとバランスのとれた
   判断になる可能性が高くなる
 →お互いに将来についてつながるような形で別れるようにする

<(2) 過去の人間関係>
過去の人間関係がストレスになっているときは、別れた人を美化しすぎたり、悪く考えすぎたりしているもの
そのときは、別れた人のよい面と悪い面、その人といっしょに体験したことでよかった部分とよくなかった部分を書き出してみる

<(3) 将来の人間関係>
これから誰とどのような人間関係を作りたいかを書き出してみる




【ステップ2】自分の気持ちを相手に伝えるる

・人間関係を改善するためには、言いにくいことも言わなくてはならない
・「こんなことを言うと気を悪くするんじゃないか」「わがままと思われるんじゃないか」
 いろいろな自動思考が浮かび、言いたいことが言えなくなってしまう
※自分もひいてしまうと相手もひいてしまう
※自分が弱気になりすぎると、相手がやけになりすぎることがある
・相手のマイナス面ばかりが目について、嫌でたまらなくなることさえある
・表面的にはニコニコしていても、心の中は全く逆ということも起きてくる
 (そのような気持ちは相手に伝わってしまう)
・自分が何を考えているかは相手には伝わらない
・自分の気持ちを言葉で伝えなければ、相手の人には自分の考えが通じるわけがない

・ちょっと勇気をもって、自分が考えていることを思い切って口にしたほうがよい
・ブレイブトーク(brave talk-英語-)の言葉があるように、『勇気をもって話す』
・思い切って自分の気持ちを伝えてみる
・直接話しづらいときには、二人のことをよく知っている人に間に入ってもらうのもよい
 →少し距離を置いて離すことができる
・メールや手紙で気持ちを伝える
 →(弊害)一方的に気持ちを伝えることになりやすいため、感情的になりすぎないよう注意する
 →それで二人の間がうまくいかなくなったとしても、それは、もともとそうなるはずだったことだろう

【自分の気持ちを伝える方法】
同じことを言うにも、話し方を変えれば随分伝わり方が違う

<(第1段階) 心をくじけさせる自動思考を修正する>
話そうとしたときに浮かんだ自動思考書き出し、もっと現実で問題解決につながるような考え方ができないか考えてみる
そのときに、おもいきって話しをしてみてうまくいった過去の例を思い出してみるのも役立つ

<(第2段階) 自分を伝える会話術>
自分の気持ちを相手に正確に伝えるコツを練習する
 (a)落ち着いて話しをする
   自分の考えを相手に伝えようとすると、緊張したり感情的になったりして、
   思っていることをなかなか伝えられないことがよくある
 
(ポイント)
 ・相手の身持ちを、深読みしすぎない
 ・「なぜ、なぜ」と理由を聞きすぎない
 ・話しをしなくても自分の気持ちが分かってもらえると、期待しすぎない
 ・自分の考えは,具体的に簡潔に伝える
 ・穏やかに話す


 (b)自分の気持ちをバランスよく伝える
 気持ちの伝え方には次の3タイプがある
 -攻撃的-
 -受身的-
 -自己表現的(ブレイフトーク、アサーティブ)

【Aさんの例】
(状況)Aさんは会社から疲れて帰ってきて、ちょっとうたた寝をしてしまった。そのため夕食の準備が遅れ、帰ってきた夫に「晩飯、まだできてないのか」と言われ腹が立った。Aさんは、どのように自分の気持ちを伝えればよいだろうか

 -攻撃的-
 「何を言ってるの。私だって疲れて帰ってきているんだから遅れることだってあるわよ。
  そんなに言うなら、自分で食事を作ればいいじゃないの」
 -受身的-
 「ごめんなさい。疲れていてつい・・・・・」
 -自己表現的(ブレイフトーク、アサーティブ)
 「つい疲れてうたた寝しちゃった、ごめんね。でも、そういう言い方はないと思うわ。
  こんなときには、あなたにも手伝ってもらえると嬉しいんだけど」



さて、次回は「自己表現的」の『アサーティブ』について触れてみたい。
有効な会話術だと思われる




(2011/11/18 0:49)」


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