携帯各社、周波数帯割当争奪戦 2011
10/3
月曜日

今日の読売新聞(総合欄)に以下の見出しが躍った。

『スマホ急増 回線ピンチ』
 「通信量 従来携帯の10~20倍」
  「空き周波数 4社争奪戦」


僕の携帯は従来型で、通話が出来ればそれでいい。
メールが来るのもTSUTAYAか近所のクリーニング店、どこか会員登録をしたお店程度。
通話も発着信ほとんどなく、世間から隔離されていることを”これ幸い”にしている。
周りはスマートフォン花盛り。
「あんなちっこい画面で見えるわけないじゃんか、この歳で!!」と息巻いてみよう、中年同盟よ!
親指と中指(人差し指、薬指でもOK)を広げて画面を拡大しても、あんなことばかりしていると指紋がすり減ってもったいない。

新聞記事から要点をピックアップすると、
「スマートフォン(高機能携帯電話)の急速な普及で、携帯電話の通信量が急増し、
電話が繋がりにくくなる恐れが出ている」、ということ。
「総務省が新たに割り当てる周波数帯を携帯会社が競って獲得に名乗りを挙げている」、ということ。

では、スマートフォン(■印)を含む携帯全般(○印)の状況はといえば、
 ■一人当たりの通話料:従来の携帯電話と比較し、通信量が10~20倍
   (インターネットが主利用、データ通信料金定額制プラン契約が主流)
 ○国内携帯電話全体の通信量:毎年2倍の増加
 ■国内出荷台数:110万台(2008年)→約2、000万台(2011年到達見込)
 ■全体出荷台数に占めるスマホの割合:約半数、7割超え(2015年予測)
 ■総契約数:7、000万台(2016年3月予測)、内、スマホの占める割合は57%に達する予測
 ■1%のヘヴィーユーザーが全通信量の1/3を使うという驚愕の事実(ドコモ山田社長)
  →スマホ通信量が一定を超えた場合、通信速度を制限する仕組み(ドコモ)
  →従量制料金の体系を取らないとならなくなるかもしれない(ソフトバンク孫社長)

現状は携帯各社は何とかやりくりをしているが、このようなパンク寸前の状況が継続すると、
 ・通話の途切れ
 ・データ通信の利用不可
になる。

これらを回避・緩和するために、
 ・公衆無線LAN(構内情報通信網)の拡充
 ・家庭の光回線に繋がる家庭用Wi-Fi(ワイファイ)機器の配布
このことで携帯電話回線以外のデータ通信を迂回させる対策を強化し始めている。

携帯の周波数帯の割当は総務省が所管。
ドコモ、KDDIは800MHz帯を利用中。
新たにアナログ放送終了による周波数の再編により空きがでる。
プラチナバンドと呼ばれる700MHz帯と900MHz帯が使えるようになる。
  700MHz帯(2014年頃)
  900MHz帯(来年初め)

ここに群がる携帯各社は新割当の周波数帯が確保できないと、
通話や通信の品質を格段に向上させることが出来ない。

『待てば海路の日和あり』なんて悠長なことは言ってられない。
血眼になって争奪戦を繰り広げるのは、『火を見るよりも明らか』である。
社運がかかっているといっても過言ではないだろう。

しかし、僕は携帯の普及に何故か、懐疑的である。
子供の安全確保、老人の徘徊先の確認や、近しい家族・友人・恋人と通話・メール
(他にもサービスは盛りだくさんあるのだろうが・・)と世の中の大多数の人々は
なにがしかの恩恵を享受していることは、あっさり認める。
スマートフォンの便利さは、横で見ていても「すげぇ」と頷くことはできる。

しかし、猫も杓子も、ここでも、あそこでもお構いなしに携帯に没頭し、
スマホの利用者急増で更に「携帯没頭族、携帯忘れは命取り、携帯なしでは日常生活不成立」
へと拍車がかかってはいまいか。
そして自分の世界だけに引き籠もっているようにオジサンには映る。

可能ならば、携帯ばかりではなく、人と人とが目を見て話す、
相手の態度や感情が直に伝わる、従来型の『会話』が好きだ。
インターネットがどこもかしこで使えなくとも命に別状はない。
(前も見ずに歩きながら使っていると、「肥溜め」のお風呂に入ることになるぞ!!-いつの時代だ-)

♪古い人間と お思いでしょうが・・・♪は鶴田浩二氏の名台詞だが、
”古い人間”の仲間入りをして”何が悪い”
と開き直ってみても、誰も耳を貸す人はいない。



(2011/10/03 21:36)


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