「リーダーシップはあなた(みんな)のもの」 2011
10/27
木曜日

リワークは29日目。
昨日、学習した人間関係つくりからリーダーシップの話題を。

◆リーダーシップの定義
「集団や組織の目標に向けてなされた発言や行動が、コミュニケーション(人間関係)を通して、他のメンバに与える影響のプロセス(関係的過程)である」となる。

一般的に考える上位者(上司、マネージャ、管理者、リーダ等)が
下位者(メンバ、スタッフ、SE等)に、上から下に対して指導し、統率力を行使し、
秩序を保ち、方向性を示し、ゴールへ導くことではない、ということ。
下から上へも影響を与えることが可能ということ。

具体的に言えば、
「みなさん、今グループが何を議論しているかわかっていますか?」
 →グループへの目標の明確化へ働きかけをすることで、メンバやグループに影響を与え、目標達成に貢献したことになる。
 →その時点で、リーダーシップを発揮したことになる。

メンバの一人が面白いことを言って、グループに笑いの渦を巻き起こし、雰囲気が和らぎ仕事が進んだ。
 →笑いを引き起こした人が、その時点でリーダーシップを発揮したと言える。

リーダーシップを発揮する人が、いつも同じである場合は、成熟していないことになる。

◆リーダーシップの定義
(1)コミュニケーション(人間関係)
  ・コミュニケーションの質が大事
  ・一方通行ではなく、どれぐらい双方通行のコミュニケーションがされているのかが問われる
   →それが(できてるか、できていないか)そのまま信頼関係につながっていく

(影響)
  ・互いに影響を与えあっている。
  ・何気ない、悪意のないことでも相手に予想もしない影響を与えることがある。
   (気持ちを動かしたり、行動の仕方に変化をもたらす)
 ・発言や行動の直後、相手が発している非言語のサインに目を向けること
   (相手の表情が柔らかくなった、硬くなった)
  ・リーダーシップに上下関係はない

◆帰納的リーダーシップの考え方
  ・集団や組織が目標を達成するためには、その過程でさまざまな働き(機能)が必要
  -働きは2つに分類できる
   (1)TASK process機能(TP)→仕事に直接関係があるもの
   (2)HUMAN process機能(HP)→人間関係に関するもの
  ・2つが車の両輪のように働くことで、集団の目標を達成することができる

TASK process機能について

1.目標の明確化や共有化への働きかけをする

たとえば、会議が円滑に進まない時など、その理由が今なにを話し合っているのかメンバが分かっていないことがある。気付いた人が、「私たちは今なにを話し合ったらよいのかを問いかけるとよい

2.情報、意見、アイデアを提供したり、求めたりする

集団の生産性が向上するためには、メンバが自由、活発に情報や意見、アイデアを差し出し求めあることが必要

3.新たに始める、口火を切る、発議する(中間でも)

一般的に静止状態では何も始まらない。口火を切る人が必ずいるはず

4.情報や意見を関連づけたり、まとめたり、締めくくりをする(中間でも終わりでも)

集まっている情報などの関連づけをしたり、集約すること。どこかでまとめをしないと仕事が完成しない

5.明確化したり、確認したり、吟味、解釈、判断したりする

今していることを確認したり、明らかにしたり、判断したりすること。曖昧なままに進んでしまうと方向を誤る

6.意志決定への働きかけをする

同意を取りつけたり、意見が一致しているかどうか確認をしたりすること。最終の確認がないと物事は進まない

7.仕事の進め方を提案したり、決めたりする

どのように仕事を進めるかについて、初期にあるいは中間にでも、提案したり決めたりする

8.時間管理についての働きかけをする

いつの場合でも時間には限りがあるので、時間を気にとめながら、時には時間を表明すること

9.技術的、物理的な面への働きかけをする

メモ用紙や模造紙などに記録をしたり、座席を変える提案などをする

HUMAN process機能について

1.他のメンバの参加を促す

グループの仕事に参加していないメンバがいたとき、その理由も確かめながら参加するように勧める

2.メンバやグループをサポートする

メンバやグループの状況を見ながら、必要に応じて、温かく励ましたり、支えたりする

3.感情を確かめたり、共有化を図ったり、感情表出への働きかけをする

感情が上手く表現されることは、仕事を進める上で必要なことであり、感情の領域に働きかけていく

4.葛藤の調整をはかる

葛藤が起こらないようにするのではなく、起こった緊張を緩和したり、調和をはかる

5.コミュニケーションを促進させる働きかけをする

メンバ相互のコミュニケーションが円滑に進むよう、状況を整理したり、進行するように働きかける

6.グループの現状やフィードバックをする

今グループの中で起こっていること、たとえば、発言が偏っていると、そのことをグループに知らせることなど、その場で起こっていることをありのままにグループに返すこと。そうすることで、必要に応じてグループの動きを修正することも起こる

7.グループの規範に対して働きかける

グループの約束を規範というが、それには表に出ているものと隠れているものがある。たとえば、グループで決めていないのに発言の順眼が暗黙に決まってしまっていて、自由に発言できず、自分の順番が来るまで待つというようなこと。そのことがグループの仕事を妨げている場合は、グループに知らせることが必要

8.譲歩したり、グループが向かっている方向に沿って妥協する

グループ内ではいろいろな意見が交錯するが、どこかで譲ったりしないと仕事ははかどらない。その際、グループが目指している方向をよく見極めることが大切になる

9.雰囲気づくりに関して働きかける

温かい、冷たいなどグループはさまざまな雰囲気を持っているが、目標達成との関連で雰囲気を変えるための働きかけが必要となる

【出典:人間関係づくりトレーニング 著者:星野欽生氏 金子書房】

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少し書きすぎましたでしょうか?
しかし、これらを冷静に見詰めることは役立つはずだ。


(2011/10/27 16:32)

※背景色(日本の伝統色):杜若色 (かきつばたいろ #3e62ad R:62 G:98 B:173)


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