半落ち、骨髄バンクへドナー登録しなきゃ 2009
1/18
日曜日

 午後から、エリック・マーティンのMR.VOCALISTを繰り返し聞きながら、横山秀夫さんの「半落ち」を読んだ。彼のヒット作でもあるだろうし、映画化もされ(2003)、話題となったので、読んだり観たりされた方は多いのでしょうね。

 全然、前提知識がなかったので、「半落ち」って何?と思ったんだよね、最初は、何かが半分ずり落ちてるのかと思ってましたよ、正直言って。「完落ち」に対する「半落ち」なんだね、ってことが冒頭理解出来た。警察・法廷ミステリーは”ポリミス”って分類されるようだけれどね、こりゃ、どうでもいいわ。

 横山秀夫さんの著書はまだ4冊しか読んでいないけれど、彼の無駄を削ぎ落とした、練られた文章が心情を語る。登場人物の心の葛藤、悩み、苦しみが否が応でもヒシヒシと伝わってくる。そして、沸々と生きる力、エネルギーを感じさせる。人間観察力・洞察力が深い著者ならではの悪玉・善玉の明確さが経験則的にそうだな、と頷かせる。誰しも、登場人物に感情移入できるのじゃないかな、だから読まれているのかもしれない。

 (抜粋)『・・感じたかった。ほんの一瞬でいい。自分はまだ誰かと繋がっているのだと確信したかった。・・・』、うーーん、わかるよ、凄く。

 この本を読み終えて、直ちに、骨髄バンクへドナー登録しなきゃ、僕にも残された時間は少ないと思ったね、誰かのお役にたつことがあるのなら、と思いましたね。それを感じさせてくれただけでも充分元は取れたと思う。

 じゃ。

【横山秀夫さん関連】
2008.6.12 看守眼
2008.10.1 深追い、臨場
Copyright (C) 2009 Shougo Iwasa. All Rights Reserved.