徳島弁         2008
11/21
金曜日

 今週はゆっくり本を読めなかったけれど、山本一力さんの「いすゞ鳴る」を読み終えた。10冊目かな?

 ストーリーは、土佐(高知)は鯨漁師や深川とツワーコンダクター、”御師”に導かれながらね、土佐の荒くれ漁師や深川の人情派が、たくさん登場するし、この人の本は本当に暖かいね。


 それで、土佐は室戸岬が舞台となっているのだけどね、僕の生まれ育った、徳島県阿南市からジャスト南に100km、夏に帰省したときにもバイクで足を伸ばしたけれど。

 高知では、・・・きに・・とか、いうけれど、距離的に近い部分もあってね。まあ、よくわかるってわけですね。

 昔は田舎者と思われるから、方言を矯正した人も多かっただろうし、長く住み慣れると、言葉もアクセントも変わってくるのは致し方ないのかもしれないけれど、ズーズー便だろうが、なんだろうが、お国の言葉ってのはいいものだよね。

 それで、徳島弁をネットで検索してみたら、あるわあるわ、でね。

 今日は徳島弁で、こりゃ、他じゃ、言わないだろう、ってのを紹介しましょかね。

例えばね、
・何しとん?<何しよん?>(何してるの)
・勉強しよんよ。(勉強してるのさ)
・ごじゃゆうたらあかんぞ。(いい加減なこと言うな)
・たっすい。とろいことすなっちゃ。(しょうもない。そんなことするなよ)
・ ・・・・・
・どしたん、どくれたん?(どうしたの?ふてくされたの?)
・ほればあ勉強したって変わるかいや。(それ程度勉強しても何にもならないよ)

  • あかん/いかん …駄目。大丈夫でない。
  • あるでないで …あるじゃないか。
  • いける …大丈夫。
  • いがる …大声を出す。
  • いかん【行かん】 …行かない。
  • いけん【行けん】 …行けない。(山口弁と同じ)
  • いぬ(る) …帰る。
  • いらう/いろう …触る。
  • うち …私。主に女性が使う。
  • ええ …良い。十分。
  • ええせん/ようせん …することが出来ない。
  • えっと …長い。
  • えっとぶり …久しぶり。
  • えらい …疲れた、くたびれた、気だるい、しんどい (名古屋弁と同じ)
       …ずっと、しばらく (大阪弁と同じ)
       …とても、ものすごい (大阪弁と同じ)
  • おま(は)ん …お前さん。あなた。
  • おみいさん …おじや、雑炊。
  • おもっしょい …面白い。
  • かー …頂戴。。
  • かえ …でしょうか。「しても構いませんか?」は「してもかんまんかえ?」。
  • かく …持ち上げる。運ぶ。(例 「そこの机をここまで、かいて下さい」(訳 そこの机をここまで運んでください。)
  • か(ん)まん【構ん】 …構わない。
  • きー(来)…来なさい
  • (誰々さん)く …場所。家。「私の家」は「うちんく」、「貴方の家」は「おまはんく」、「自分自身の家」は「わんく」。
  • ごじゃ …いい加減、滅茶苦茶。
  • ごつい …とても、凄い。
  • こ(ん)まい …小さい。
  • こんこ …タクアン。
  • ~(し)とん? …~(し)ているのか?「知っているのか?」は「知っとん?」。
  • ~(し)よる …現在~(し)ている。「宿題を現在している」は「宿題をしよる」。「現在行っている」は「行きよる/行っきょる」。過去形は「(し)よった」。
  • ~(し)よん(え?)?…~(し)ているのか?または、…~(し)ているところなのか?
  • ~ずく …~のまま。「行かないまま」は「行かんずく」。
  • しんだい…だるい(身体的ではなく、精神的な倦怠感を表現するときに多用する)。
  • せえ …しなさい。「こうしなさい」は「こうせえ」。
  • せこい …しんどい(身体的な倦怠感を表現する)。
  • ~(を)せられん …してはダメ(命令形)
  • たっすい …しょうもない。緩い。弱い。「しょうもないことをするな」は「たすいことをすな」。「紐の括り様が緩い」は「紐の括り様がたすい」。
  • ちゃう …違う。
  • ちゃり …自転車。「ちゃり機」「ちゃりんこ」とも。
  • ちゅう …~という。「徳島という場所」は「徳島ちゅうく」。
  • つまえる …片付ける。
  • ~でないで …~ではないか。(例 あるでないで→あるじゃないですか)
  • どくれる …ふてくされる、機嫌を損なう。
  • どしたん …どうしたのですか。
  • どちらへか/どちらいか …どういたしまして。
  • とろ(こ)い …どんくさい、のろい、遅い。
  • ~ばあ/~びゃあ …~だけ。「これだけ」は「こればあ」、「どれだけ」は「どればあ」。
  • ~はか …~しか。「これしか無い」は「これはか無い」。
  • はざ …普段。
  • へらこい …ずる賢い。(香川弁と同じ)
  • ほ(う)る …捨てる。(関西方言と同じ、但し「ほかす」とはあまり言わない)
  • ほなけん …~だから。~だけどという場合は「ほなけんど~」というような活用で続けていく。
  • ほんなら/ほ(ん)な …それでは。
  • まがる …邪魔になる。
  • まける …こぼれる。
  • むつごい …脂っこい。
  • めぐ …壊す。過去形(壊した)は「めいだ」。(神戸弁、播州弁と同じ)
  • めげる …壊れる。過去形(壊れた)は「めげた」。(神戸弁、播州弁と同じ)
  • めんどい …難しい。難儀する。(しんだい、やりたくない、の意味で使われることもある)
  • もって …ながら。「しながら」は「しもって」、「働きながら」は「働きもって」。
  • もんた【戻た】 …戻った。
  • やりこい …柔らかい。
  • よしとい …一晩、一晩中。
  • よう …よく、ぬけぬけと。それほど、あまり。
  • わい/わし …私、僕。

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