2008年5月22日(木) 
ノーサラリーマン・ノークライ、要塞都市・東京の事実、国の競争優位


ノーサラリーマン・ノークライ
中場利一
幻冬舎文庫
文庫: 457ページ
出版社: 幻冬舎 (2007/10)
ISBN-10: 4344410335
ISBN-13: 978-4344410336
発売日: 2007/10

 中場利一は自分の人生の経験的なお話しか書けないだろうなあ、なんて思ってたことを根底から覆す本ですね。

 サラリーマンをしたことも無い彼が銀行員のバンカーって平社員で銀行業務の綿密な取材もした上で書いたのだろう、どうも岸和田愚連隊のイメージが強すぎてね。

 魅力ある本で、彼の作品は「ト書き(※1)」が超ウマイし、間合いに唸る。実際とても登場人物が生き生きと良く書けているね。
 『軸足を前に置け』、一つのキーワードがあるけれど、いいな、これ。一読をお勧めする、損なし、☆三つかな。

(※1)【ト書き】演劇・映画用語。
台本で人物の科白のあとに、歌舞伎では「ト立ち去る」「ト音がする」などのような形で状況説明が書かれる事から、登場人物の行動なども含めて、台本に書かれる科白以外の描写説明のことをこう呼ぶ

要塞都市・東京の真実
宝島編集部
単行本: 128ページ
出版社: 宝島社 (2004/12/3)
ISBN-10: 4796644008
ISBN-13: 978-4796644006
発売日: 2004/12/3

 宝島編集は面白い本が多いのだけれど、これも真実か、多少眉唾的な部分が無い訳じゃないだろうけどね。

 日本が「有事」に際して、どんな行動が取れるのか、ってことを想定して地下鉄の謎、自衛隊の力、NBC兵器、首都圏のVIPの逃走経路・・・てんこ盛りに書かれているね。

 N(核)、B(バイオ)、C(ケミカル)兵器のことはどこかで触れてみたい。

 あ、それとね、今は40mより深いところを地下鉄や他の目的でもいいのかもしれないけれど、皆さんのお住まいの底、ビルの10階より深いところを掘られても無許可でいいのだって。「ああ、家が陥没しちゃった・・・どないしてくれるんじゃ、ワレ」ってならないように陰ながら祈ってあげよう。

国の競争優位〈上〉〈下〉
マイケル・E. ポーター、Michael E. Porter、土岐 坤、 小野寺 武夫
 
(上)
単行本: 592ページ
出版社: ダイヤモンド社 (1992/03)
ISBN-10: 4478370613
ISBN-13: 978-4478370612
発売日: 1992/03
(下)
単行本: 558ページ
出版社: ダイヤモンド社 (1992/03)
ISBN-10: 4478370818
ISBN-13: 978-4478370810
発売日: 1992/03

 今日から読もう、これと星新一の「マイ国家」、これは古い本だけれど、並列読みしないと睡魔に襲われそうな本ですね、この「競争優位」って。
 データベースから、「国際競争で、ある特定の国の産業や企業が成功するのはなぜか。世界の主要貿易国10カ国―デンマーク、ドイツ、イタリア、日本、韓国、シンガポール、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ―を6年間かけて調査・研究し、国が経済的に繁栄し、衰退するメカニズムを明らかにする。」とあるので面白そうなのだけれどね、トライしよう。

 でも、電車で読むにも筋トレでカールが出来そうなほど重いぞ。

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