2008年4月7日(月) 

大西洋漂流76日間 【最高のサバイバル本・勇気本】

 今日は、何年前だろう、10年位前に読んだ、サバイバル本、『大西洋漂流76日間/スティーヴン・キャラハン(早川書房)』を紹介しましょう。

 僕には心に残る本だから。

 椎名誠かな、彼が唸った本だったので、僕も速攻図書館で借りて読んだ。

 掛け値無し、リアル、ノンフィクション、絶望からの脱出、勇気が溢れる、元気になる、人間は強いものだと思い直すきっかけをくれる、何とも形容しがたい。

 後でちゃんと購入して、今でも本棚にしっかり収まっている。

 淡々と話は流れるけれど、これは、勧める。そんじょぞこらのフィクションや作家なんぞ、足下にも及ばない、と僕は思う。

 遭難から、孤独で、孤独で、孤独の中でも、人間の創意工夫、シイラのお魚さんとの友情?、フィクションじゃ、絶対書けないね、こんな本当の出来事はね。

 僕はね、本の最後の方で、海面にゴミが浮き出し、陸地が近いことが判るわけ、キャラハンは76日漂ったのだからね、最後、嬉しくてね、「よく、がんぱったな。」って。電車の中で、涙が溢れて止まらなかったですね。

 サバイバル本としても、トップクラスだろうし、海好き以外の方、どなたにも、子供がいたら、そう、中学以上ならいいだろう、是非、勉強なんかしなくていいから、読め、って勧める。絶対、ためになると僕は思うからね。

 遭難者の90%以上が遭難からわずか三日以内に死んでしまう。

 何故か?

 絶望感と孤独感、もう駄目だと思った瞬間から、死の狂想曲は始まるのでしょうね。
 仕事でもそうだけれど、やる前から、ああだ、こうだ、こんなことが心配、これが出来ていない、っていう方多いじゃない。それって、自分が出来ないときの言い訳を前もって準備しているとしか、僕には思えないんだ。そう考えている間は、絶対うまくいきっこない、だって、そうでしょ。絶対、何とかしてみせるって思うから、いろいろアイデアやら、知恵やら、ふっとした思いつきや、当たって砕けろ精神やら、湧いてくる、やる前から、負けてるってことだよね。

 特に初対面とか、一緒に仕事をし始めた方に傾向的な特徴。で、僕はどんどん、そんな人を洗脳していく、「バカ、こっちのやり方が簡単でおもしろいよ」、「違うよ、こうやった方が確実だろう」ってムードになってきたら、そうなるので、そうすると僕は「しめしめ、まんまと罠に・・」で安心するわけ。

 なのでね、失敗したっていい。失敗が経験則として、次に活かされればそれで十分。失敗したからって、殺される訳じゃないのだし、のびのびやればいい。

 僕はいつも、そう思うね。

 で、前振りはこの辺で、この本を読んでいただければ、そんな『やったろうやないかい、えっ』的な、カンフル剤的な、覚醒的な闘争心・パワー・勇気が沸々と湧いてくる、いい本だと思いますね、ウン。

Amazonなどで、今でも、あるみたい。
→ 大西洋漂流76日間 (ハヤカワ文庫NF)
中古なら安い。背表紙の紹介から抜粋しますね。
 1982年2月4日、嵐の大西洋でスティーヴン・キャラハンの小型ヨットが鯨に激突され、沈没した。命からがら救命イカダにのがれた彼の手に残ったのは、わずかな水と食料だけだった。

 砕ける波に翻弄され、熱帯の太陽に焼かれ、イカダを攻撃するシイラやサメにもてあそばれて2週間、とうとう船が現れた。海はべた凪、視界は良好、見逃がされるはずがない。声の限りに叫び、6発もの閃光弾を打ち上げる。だが――船は傍らを通り過ぎてしまった。絶望、孤独・・・・・。
 魚を捕るための間にあわせのモリ。目を離すとすぐ怠ける海水蒸留器。鉛筆3本で作った六分儀。イカダに穴が空いてからは、体がずっと海水に浸かっていて腫れ物と傷が絶えない。体重は40キロまで落ちた。

adrift ad., a. 漂流して; さまよって; (部品などが)緩んで; 当惑して; 〔話〕 調子がくるって
(三省堂提供「EXCEED 英和辞典」より)

シイラ

読み出すと、止まらなくなるかもよ。注意されたし!!

そうそう、次回、どこかで、漂流記もの『エンデュアランス号漂流』も紹介したいね。じゃ。

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