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5.3 Scope Definition
スコープ定義

※ スコープ定義とは、プロジェクトの主要な要素成果物をより小さなよりマネジメントしやすい構成要素に分解すること(管理可能な要素に分解する)
・不適切なスコープ定義はプロジェクトのリズムを乱し、手直しが発生し、プロジェクト期間が延び作業者の生産性と士気の低下を招く変更が不可欠となるので、プロジェクトの最終コストが増大することになる。
 @コスト、所要期間、資源の見積精度を高める。
 A明確な責任分担を促進する。
 B実績を測定し、コントロールするベースラインを決める。

INPUT

1.スコープ記述書(scope statement)
2.制約条件(constraints)
 ⇒契約に基づいて実行される場合、契約条項に定められた制約条件はスコープ定義する場合に考慮すべき重要な事項となることが多い。
3.前提条件(assumptions)
4.他の計画からのアウトプット(other planning outputs)
5.過去の情報(histrical information)

IRR(内部収益率)はIRR率での再投資を想定しNPV(賞味現在価値)がゼロの時の割引率の高いほうを選択する。

割引キャッシュフロー(DCF)
PV=FV/(1+r)n
FV(将来の価値)=PV(現在価値)(1+r(利率))n
NPV(賞味現在価値):PVから初期投資を差し引いたもの、NPVが+であれば承認、−では却下

ツール
と技法

1.WBSのテンプレート
 ⇒再利用できる場合が多い
2.要素分解(decomposition)
 ⇒主要な要素成果物やそれを構成する要素成果物を、より小さなよりマネジメントしやすい構成要素に分解すること。プロジェクト活動(計画、実行、コントロール、終結)の展開に役立つよう充分詳細に定義できるレベルまで分解する。
 @主要な要素成果物を特定する。
 A適切なコストと所要期間の見積が可能かどうか判断する。
 B要素成果物の構成要素を識別する。
 C要素分解が正しく行われたことを検証する。(下位レベル要素項目を完成するのに必要十分か、個々の項目は適切にスケジュールと予算が立てられているか、その項目は満足のいくように完了する責任を負う特定の組織に割り当てられているか)
※WBS辞書
 ⇒各WBS要素に含まれる全てのアクティビティを達成するためのアクティビティ内容を記述した文書、WBS辞書はしばしばプロジェクトまたは契約の作業範囲記述書(SOW)となる。各WBS要素についてのスコープを文書化、スコープ変更を理解するための枠組、有効なコミュニケーションツール

※要素成果物(deelibalable)は測定・検証可能であること。プロジェクトがプロジェクトフェーズを完了させるために生み出される。

OUTPUT

■管理可能な要素成果物に分解する観点は?
1.コスト・所要時間、資源の見積り精度を高める。
2.実績を測定し、コントロールするベースラインを決める。
3.明確な責任分担を促進する。

1.WBS
 ⇒プロジェクトスコープに対する共通の理解を深め確認するために利用される。構造化されている。固有の識別子が付く(コストや資源を階層により集計する仕組みを表す)
・プロジェクトの全体スコープを定義し体系化する。
・成果物志向のツリー構造体
・WBSに示されない作業は当該プロジェクトのスコープ外作業
・WBS各作業項目は一意の識別子を持ちその集合体がアカウントコード
・WBS最下位レベルの作業要素をワークパッケージといい、さらに作業(アクティビティ)に分解される。
・各作業要素の内容説明(計画開始日・官労日、予算、担当者など)はWBSディクショナリーとしてまとめる。
⇒目的は
@PJの範囲と構成要素、作業責任を明確にする
Aコスト見積とコスト分析のための基本データを提供する
Bスケジューリングと実績把握を容易にする
2.スコープ記述書更新版(scope statement updates)

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