「オイル下がり」修理 2012
12/23
日曜日

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前使用者が8年にわたり、MINIを労ることなく使用した。アホなほどスピード狂であったし、高速道路ではアクセルは下まで踏みつけ、140km/hで飛ばしていたらしいが、MINIはそんなに速度が出る車ではないはずだが・・・・
しかるに、オイル管理や水温も気にかけず、全く何もせず、無法地帯であったのだろう。その結果、オイル下がりになったまま、何年も放置された。オーバーヒートを起こしていた形跡もあった。(ほんとうに、かわいそうである)

「オイル下がり」になると、エンジンを停止している間に、オイルがバルブのステムシールから垂れて、燃焼室に入りこむ。すると、エンジン始動時に、燃焼室にオイルが溜まったまま点火するためマフラーから白煙が吹くし、オイルが燃えた分だけ、オイルは段々と減っていく。バルブやロッカーアーム、燃焼室にも、堆積物がねっとりとまとわりついてしまう。

「オーバーヒー」トを起こしていると(バルブ)ステムシールがふやけたり、バルブの芯も削れたり、曲がったり、ヘッド面が荒れたり、踏んだり蹴ったり(症状はそれぞれ千差万別、他にもいろいろあるだろうが・・)の状態となる。またはヘッドを併せても、今回の僕のMINIのようにクリアランスが規定値以上に空いてしまう。すると、ガスケットを入れて締め付けても、圧が漏れてしまう。こうなったらお陀仏だ。さっさとオーハーホールをするしかない。

写真は、修理してもらったミニ専門店から転載させていただいております】

まず、ロッカーASSYを外したが、堆積物が多い。

ヘッドからバルブを外したが、こちらも堆積物がびっしりとこびりついている。

燃焼室

ヘドロのようにオイルがこびり付いている。

ヘッドの面もずいぶん荒れていて、怪しい箇所があり亀裂検査。

クラックこそ入っていないがしっかりと面を出さないとダメな状態。

オイルの管理の問題以外にもオーバーヒート歴有りの可能性大。

バルブガイドも削れてガタがあり、シート面もあまり良い状態ではないので当初はステムシール交換だけの予定だったが、オーバーホールをした。

ヘッドの加工が完了

ヘッドは擦り合わせだけだと厳しい状態、でも打ち替えする程ではなかった
バルブガイドは全体的にクリアランスが大きかった為交換

純正品は使用せず耐久性の高い国産品で交換、ステムシールも国産品に交換
バルブのステムにも削れがあり、インテークバルブ1本の交換とエグゾーストバルブは虫食いが酷い為、全交換となりしっかりと擦り合わせ

ヘッドの面もオーバーヒートの影響か、歪みが大きい状態のため、多めの面研



◆修理内容◆
シリンダーヘッド脱着
ヘッドオーバーホール一式
-ステムシール交換
-バルブガイド交換 打ち替えリーマー合わせ
-シートカット加工
-バルブフェイス清掃研磨
-バルブ擦り合わせ加工
-EX(エグゾースト)バルブ 再使用不可につき交換
-IN(インテーク)バルブ ステム痩せにつき交換
ヘッドガスケット交換
サーモスタッド交換
サーモハウジングガスケット交換
マニホールドガスケット交換
ロッカーカバーガスケット交換
ロッカーカバーグロメット交換
ブロック上面最小研磨
クーラント交換
-クーラーガス 真空引き充填
補機類(インジェクターASSY、エキニマ、クーラー配管、オルタネータ等)脱着
エンジンオイル TOTAL 15W-50 交換
-ドレンワッシャー交換
オルタネーター交換(ハイパワー 国産品)←僕の希望で65Aにしてもらった


以上



(2012/12/23 16:52)


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