OLYMPUS OM-2(Black Body) 2011
11/13
日曜日

中学生の時、欲しかったオリンパスのOM-2を入手した。


◆OLIYMPUSの歩み◆

マニュアル(英語版)
取扱説明書(Youtube)

0Mシリーズ
これまでの一眼レフカメラが抱えていた「大きい」「重い」「シャッターの作動音、ショックが大きい」という3つの欠点「三悪」。これを追放したのはOMシリーズです。世界最小最軽量のボディと「宇宙からバクテリアまで」というコンセプトを実現するための壮大なシステム。OMシリーズは、大ヒット商品となりました。
ちなみに、「三悪」の追放を実現したのは、設計や製造に関わる人々の一切の妥協を許さない姿勢でした。「たとえ極小のビスでも、真鍮ではなく、わずかに軽い鉄を用いること」など、重量軽減のために費やされた尽力は相当なものでした。

OM-2  (1975)
昭和50年(1975年)発売のOM-2は、絞り優先の電子制御シャッターを装備したAE(Automatic Exposure:自動露出)機です。
測光機構として、世界初となるフィルム面の反射を測るTTLダイレクト測光を採用。これによって撮影中の露出制御が可能になり、専用ストロボを用いたTTLストロボ自動調光を実現しました。TTLダイレクト測光を実現するために、世界中の35mmフィルムが集められ、一本一本フィルムの反射率を測定した上で、シャッター幕の印刷濃度が決められました。

電池:1.5V銀電池 G-13型銀電池2個,LR44という電池がありますが、使えません(動きますが、メーカーはSR44のみ推奨



◆出品時解説(若干補正)◆

[組み合わせ]
 ・OLYMPUS OM-2 BLACK
 ・ZUIKO MC AUTO-S 50mmF1.8マルチコーティングされた標準レンズ
OM-2はOM-1とほぼ同時期に開発された機種だが、OM-1はメカニカルシャッター機・OM-2は電子制御シャッターと違っている。当時のOM-2は世界初のフィルム面の反射光をダイレクトに測光するテクノロジーを有し、失敗の少ないカメラであること、また、他社の大型化に対し小型軽量機として追随を許さなかった画期的カメラだった。ダイレクト測光技術はその後OM-4へと継承されていく。

[本機の外観]
電池蓋の溝に塗装の剥げあり(電池の入れ替えにどうしても着くつ)シューの痕跡・右肩にひっかき線が見られる。それ以外は漆黒の色・艶共に綺麗な美品。使用感少ない。

[操作・機能面]
修理工房にて整備修理した完動機です。3ヶ月間の修理保証あり。
OM-2・OM-2Nは露出計は正確に表示されるもののシャッター速度が狂っているものが多い。
シャッタースピード・メーター共に合致
タイマー・フラッシュ・ワインダーとの連動もOK
プリズム腐食なし。モルトも交換済み
現状、不具合はない。

[レンズ]ZUIKO MC 50mmF1.8のマルチコーティングされた標準レンズ。
修理工房にて分解、レンズのカビ除去(除去できなかったカビの痕跡が薄っすらと残っているが、クリアで透明度の高い仕上がり)

[カメラケース]
皮製・裏カバーに僅かに汚れはあるが、色・艶綺麗。

[付属品]
元箱にはBODY ONLY と表記されている。表装に小さな気泡がある。カメラ保護用発砲スチロールはなし。
 ・使用説明書
 ・レンズ読本
 ・カメラ値札
 ・OMシステム価格一覧表
 ・ボディキャップ
 ・ストラップ

◆出品時の写真◆



◆補足説明◆

TTLダイレクト測光
オリンパスOM-2が発売されるより前の自動露出一眼レフカメラには記憶式のTTL測光が使われていた。この装置はあらかじめ被写体の明るさを測りその露出値を記憶、シャッターを押すと同時にそのままの露出で撮影するものであった。しかしこの方式はフラッシュを使用した撮影の際には適用外となる。よって外光式オートといってフラッシュ側の受光部より光量を調節していた。また予めフィルム感度をセットする必要性や撮影距離によって使える絞りが限られるなどの制約が多かった。
オリンパスOM-2で採用されたTTLダイレクト測光は記憶装置を用いず直接フィルム面からの反射光、また高速シャッター時はシャッター幕に描かれた白黒の不規則なドットで標準反射率を構成する「ランダム・パターン」と呼ばれる模様を、ボディ下部に置いた受光器を用いて測光するのでフラッシュ光もボディ側での制御が可能となった。これは当時としては画期的な出来事であった。またミラー上昇時(=シャッター作動時)はファインダーからの逆入する光は塞がれるので、この光にも影響を受けないというメリットがある。
この測光方式の欠点として予想されるのは、仮にフィルム面の反射率が銘柄によって違う場合、露出精度に差異が生じる可能性があるということである。しかしながらオリンパスの発表では、測定の結果各社フィルムの反射率の差異は0.2EVの範囲であるということで、通常の撮影では概ね安定した露出精度を出す測光システムとなっている。


【ズイコーレンズ群】 レンズの特徴
小型軽量のカメラボディにはそれに合わせた専用レンズが必要となり、設計にコンピュータを駆使して小型軽量化と同時に高画質レンズとしてのさまざまな追求がなされた。
アタッチメント径は大口径望遠、超望遠レンズ、魚眼レンズなどを除いて基本的にφ49mmネジ込みとφ55mmネジ込みで統一されている。これも米谷のシステムとしてのこだわりである。
ズイコーレンズの特徴としては一般的には比較的安価な価格設定でシャープな画質という点が挙げられる。しかし初期に8mm魚眼レンズから1000mm超望遠レンズを揃え、共に世界初となる「21mmF2」という大口径超広角レンズや「24mmシフトレンズ」を開発するなど、意欲的なラインナップが行なわれた。また、マクロ撮影用のレンズを充実させたのも特徴であり、拡大撮影用の20mm、38mmマクロレンズ、またこれも世界的に非常に珍しい等倍率付近撮影専用の80mmマクロレンズをラインナップした。
また、他社と異なり、絞りプレビュー機構やレンズ脱着ボタンをカメラボディ側ではなくレンズ側に設けた[4]も特徴的であり、特にマニュアルフォーカスの全レンズに絞りプレビューを設けたことで、結果としてOMシステムの全ボディで絞りプレビューが可能になっている。
なおズイコーの名称のは、オリンパス黎明期の同社のレンズ研究部門である瑞穂光学研究所の省略形であり、また吉兆の光という意味を持つ「瑞光」という言葉に由来する。
ズイコーレンズの小ささに関する自負については、発売当時ズイコー200mmレンズと他社135mmレンズがほぼ同様の大きさである事をアピールするCMを流したり、開発者の米谷本人が外国人記者にズイコー100mmレンズを見せ、「何mmにみえますか?」と質問したところ「50mm」と返事が返ってきたことをエピソードとして公表している所からも覗える。

(2011/11/13 11:37)

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