NIKON F3 with MD(Black) 2017
2/12
日曜日

使用説明書
1)電池の入れ方
2)レンズの着脱
3)フィルムの入れ方
4)カメラの構え方
5)露出の操作
6)フィルムの巻き上げ
7)露出の決定/オート露出による撮影
8)マニュアル露出による撮影
9)絞り込み測光
10)オート露出と測光範囲
11)露出の補正
12)被写界深度
13)赤外マーク/セフルタイマー/アイピースシャッター
14)ミラーアップ/イルミネーター/多重撮影
  OVERVIEW
  BODY
  LENZ
データバックMF-14
  モータードライブMD-4
  ★F3使用説明書



■NIKON F3 (1981)

Nikon F2にエレクトロニクス技術を取り入れ、F一桁機で初めて採用した電子制御フォーカルプレーンシャッター+絞り優先AEが可能な「スーパーニコン」。
●電子制御式チタン幕横走りフォーカルプレーンシャッター(自社製)
  (電池切れ対策として1/60秒の機械制御式シャッターを残している)
  ・ 幕厚0.02mm。シャッター幕走行部にフッ素入り樹脂を採用
  ・ ショック吸収効率を高めるため、ナイロン系樹脂ドラム+シリコンゴムのダンパーによるシャッターブレーキを採用
●TTL測光機構をボディに内蔵(ファインダー部にはない)
  ・ ミラーの一部を半透明(ピンホールミラー)にし、透過光をサブミラーで曲げボディ底面の受光素子で測光
    (ミラー表面に約5万個のピンホール(20μm×30μmの楕円型非蒸着部)で中央の半透部を形成)
  ・ ピンホールミラーを採用した為、通常のPLフィルター使用可(ハーフミラーではC-PL要)
  ・ SPD受光素子が画面中央部(直径12mm、画面全体の約1/8の面積)の光を重点的(約80%)に測光
  ・ 専用スピードライト「SB-12」等の使用で、フィルム面での反射光を測光用受光素子で受光する TTL自動調光が可能
  ・ ファインダーやファインダースクリーンを交換しても、従来のような露出補正が不要
●絞り優先オート採用
  ・ ファインダーを交換しても、オート露出が可能
●ファインダー内に表示される絞り/シャッター速度の照明用イルミネーター装備
  ・ 絞りはレンズ鏡胴の絞り値直読式、シャッター速度は液晶表示(省電力化)
●含銅シルミン系アルミ合金ダイキャストボディ
  ・引っ張り強度 約33.5Kg/mm2、肉厚約1.4mm。超望遠レンズに対応するレンズマウントを支える前板は2mm。
  ・ダイキャスト表面には化成処理とブラック塗装を施して耐食性と強化
●カメラボディとの一体化を考慮して設計したモータードライブ(Nikon F2の毎秒4コマから6コマへと高速化)
  ・モータードライプ(MD-4):単3型乾電池×8本、重量620g(電池込み)。カメラボディに装着すると全ての電力がMD-4から供給される。
●ジュージアーロ(Giorgetto GIUGIARO)によるデザイン
  
標準価格
BODY F3 139,000
LENZ 28mm F2.8S 42,000
MD MD-4 61,000
DATA PACK MF-14 19,500
合計 261,500
 

■BODY
形式 電子制御式35㎜一眼レフレックスフォーカルプレーンシャッターカメラ
露出制御 A(絞り優先オート)、マニュアル
画面サイズ 24㎜×36㎜
レンズマウント ニコンFマウント
ファインダー アイレベルファインダーDE-2(アイピースシャッターつき)/ハイアイポイントファインダーDE-3(アイピースシャッターつき)/ウエストレペルファインダーDW-3/高倍率ファインダーDW-4/アクションファインダーDA-2、交換可能
ファインダースクリーン スプリットマイクロ式(K型、標準装備)、他21種と交換可能
ファインダー視野率 約100%(対実画面)
ファインダー倍率 0.8倍(アイレベルファインダーDE-2)、0.75倍(ハイアイポイントファインダーDE-3、チタンファインダーDE-4)、いずれも50㎜標準レンズ使用で∞のとき
ファインダー内表示 液晶表示…4桁のシャッタースピードデジタル表示、マニュアル時の+-表示、マニュアルシャッター使用時のM文字表示
LED表示…レデイライト(専用スピードライト使用時充電完了で点灯、調光範囲外、ISOの連動範囲外などのときに点滅・警告)
絞り値表示…光学直視式内蔵イルミネーターにより照明可能
(ファインダー内表示用液晶は通常の使い方で6-7年経過すると数字が読みにくくなることがある。その際は、有料で部品交換可。)
ミラー クイックリターン式、緩衝機構採用、ミラーアップ可能
測光方式 TTL中央部重点開放ボディ測光(中央部重点度約80%)、絞り込み測光も可能、受光素子にSPD(シリコンフォトダイオード)採用、専用スピードライト使用時TTL調光可能
露出計連動 Ai方式(開放F値自動補正方式)
測光範囲 ISO100でEV1~EV18(50㎜F1.4レンズでf/1.4・1秒~f/11・1/2000秒)
フィルム感度連続範囲 ISO12~6400,FRE(金属薄膜抵抗体)採用
露出補正目盛 +2EV~-2EV(ISO12では+1EV、6400では-1EVの範囲まで)
露出記憶装置 メモリー□ツクボタンにより操作
シャッター チタン幕メタルフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード A(オート)時…8秒~1/2000秒(電子制御、クォーツ(水晶振動子)回路内蔵)、マニュアル時…T,B,X(1/80秒)・8・4・2・1・1/2・1/4・1/8・1/15・1/30・1/60・1/125・1/250・1/500・1/10000・1/2000秒、16段階等間隔目盛(クォーツデジタル電子制御)、ただしTはメカニカル、バッテリー消耗時は緊急作動レバーによりメカニカル(1/60秒またはT)使用可能
セルフタイマー クォーツデジタル電子制御式、作動時間10秒、途中解除可能、作動中はLEDによる点滅表示(シャッター作動2秒前より点滅間隔短縮)
シンクロ接点 X接点のみ、X(1/80秒)以下の低速シャッタースピードでスピードライトに同調、専用スピードライト使用の際にはA(オート)、マニュアル1/125秒~1/2000秒でも1/80秒に自動セット、フラッシュバルブには1/30秒以下の低速シャッタースピードで同調
シンクロソケット JlS-B型ソケット、はずれ防止ねじつき
アクセサリーシュー ニコンF3方式、シンクロ接点・レディライト接点・TTL測光信号接点つき
フィルム巻き上げ 作動レバー式、巻き上げ角140°、予備角30°、小刻み巻き上げ可能、モータードライプMD-4による自動巻き上げ可能
フィルムカウンター 自動復元順算式、0~40コマ表示、A(オート)・マニュアル1/125秒~1/2000秒のときは1コマ目まで1/80秒に自動セット
フィルム巻き戻し カメラ底部の巻き戻し用ポタン及び巻き戻しクランクによる、モータードライプMD-4による自動巻き
裏ぶた 蝶番式、取りはずし可能、メモホルダーつき、カメラバックMF-6B、250フィルムバックMF-4、データバックMF-14・18と交換可能
裏ぷた開閉 巻き戻しノプ兼用(安全ロックつき)
多重露出機能 多重露出レバーによる
モータードライブ取付け カメラポディに直接取り付け可能
電源 1.55V銀電池(SR44タイプ)2個、3Vりチウム電池(CR-1/3Nタイプ)1個、または1.5Vアルカり電池(LR44タイプ)2個を使用、モータードライプMD-4使用時にはカメラボディ内蔵の電源はモータードライブ側の電源に切換わる
メインスイッチがOFFの場合でも微小な電流を流しクォーツを作動させているので、カメラを長時間使用しない場合は電池を取り出して保存する
露出計スイッチ レりーズロックレバーを解除位置にセットし、シャッターポタンを半押しすれば測光回路ON、シャッターポタンから指を離しても16秒間は測光ONの状態が継続
電池チェック ファインダー内の液晶表示により確認
三脚ねじ穴 1/4(JlS規格)
レり一ズねじ テーパーねじ式
大きさ(幅x高さx奥行) F3: 約148.5×96.5×65.5㎜(ポディのみ)
F3ハイアイポイント・F3T: 約148.5×101.5×69㎜(ボディのみ)
重量 F3: 約715g(ボディのみ)/約965g(Ai 50㎜F1.4S付)
F3ハイアイポイント: 約760g(ボディのみ)/約1010g(Ai 50㎜F1.4S付)
F3T: 約740g(ポディのみ)/約990g(Ai 50㎜F1.4S付)

■LENZ
名称 焦点距離 F値 レンズ構成 最短撮影距離 発売時価格 発売時期
Ai Nikkor 28mm F2.8S 28mm F2.8 8群8枚 0.2m 42,000 Sep-81
           

■F3用データバックMF-14
希望小売価格 \19,500(税別)
 ・F3の裏ぶたと交換して接続します。
 ・<年・月・日>、<日・時・分>、フィルムナンバー(-2~2000までの数字)がセットできデータを表示窓で確認しながら、フィルム画面右下に写し込めます。
 ・モータードライブMD-4との連動も可能

使用カメラ ニコンF3シリーズ
使用可能フィルム [カラー]ISO25~400、[白黒]ISO100~400
フィルム感度切り換え 3段切換え式、光量切換えは写し込み時間制御式
データ写し込み方式 7セグメント6桁の赤色LEDによりフィルム裏面露光
データの種類 <年・月・日>、<日・時・分>、フィルムナンバー(-2~2000までの数字)
写し込みデータの大きさ・位置 フィルム面上で文字高さ約0.5mm、幅約6.6mm、横位置画面の右下隅
外部表示 7セグメント6桁の液晶表示
アラーム機能 設定秒時で約20秒間アラームトーンを発信
電源 1.55V銀電池(SR44タイプ)2個使用(電池消耗時、液晶表示が全桁点滅)
時計精度 月差約±30秒以内(20℃)
モータドライブとの連動 MD-4と連動可能
大きさ(幅×高さ×奥行) 約148.5×53.5×26mm
質量(重さ) 約85g(電池除く)
 

■モータードライブMD-4

F3専用。最高約6コマ/秒の連続撮影が可能 希望小売価格 \61,000(税別)
 ・F3専用のモータードライブ。単3形乾電池8本を本体内に収納。
 ・最高6コマ/秒の高速連続撮影(シャッタースピード1/125秒以上、ミラーアップ、ニカド電池MN-2使用時、20℃)が可能。
 ・MD-4装着時はカメラの電源もMD-4のバッテリーが供給する一電源方式で、ニカド電池MN-2を使用すれば低温時(-20℃くらいまで)の条件下でも比較的多くの撮影が可能。
 ・露出計スイッチを兼用するシャッターボタン、フィルム破損を防ぐ逆算式のフィルムカウンター、バッテリーチェックを兼用するLED表示灯などを装備。
 ・MD-4のリモートターミナルにルミコントロールセットML-2を接続すると遠隔撮影が可能です。

使用カメラ ニコンF3、F3ハイアイポイント、F3T、F3AF
S-C切替え S-Cリングの操作により1コマ撮影、連続撮影可能。
連続撮影速度 最高6コマ/秒(ニカド電池MN-2使用、シャッタースピード1/125秒以上、ミラーアップ、20℃)
使用シャッタースピード 全シャッタースピード使用可能。
巻き上げ自動停止 フィルムカウンター●位置セットで撮影終了時自動停止。フィルムカウンター(残数式、手動セット)コマ数セットにより0で自動停止。
巻き戻し 自動巻き戻し可能(ニカド電池MN-2使用の場合36枚撮りで約4.5秒/単3形乾電池使用の場合36枚撮りで約8秒、20℃)。カメラバックMF-6B使用により巻き戻し自動停止可能。
LED表示灯 モータードライブ作動中は1コマずつ点滅、フィルム終端で巻き上げが自動停止すると点灯、電池消耗により巻き上げ作動ができないとき点灯、バッテリーチェック時点灯。
露出計スイッチ シャッターボタン半押しで測定回路ON。
使用電圧 直流9V~18V
使用電源 バッテリーホルダーMS-3(MD-4に付属・単3形乾電池8本・12V)。ニカド電池MN-2(16.8V)。
遠隔操作 ルミコントロールセットML-2、その他のリモートコード使用で可能。
大きさ(幅×高さ×奥行) 約146.5×115×71mm
質量(重さ) 約480g(電池を除く、MS-3付き)

出典Thanks:ニコン全一眼レフカメラ発売年表/仕様 (By キンタロウ)http://kintarou.skr.jp/sanpo/cameralensHistory.htm#Nikon_F

BODY+LENZ+DataPack:1.55K,+MD:3K

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