日本陸海軍機大百科、九七式二号艦上攻撃機[B5M1] 2012
12/15
土曜日



日本陸海軍、第82弾は海軍の堅実性を重んじたが故に、主役になり損ねた、もうひとつの九七式艦攻をご紹介します。

九七式艦攻と聞けば、誰しも頭に思い浮かべるのは、中島製の三号型によるハワイ作戦の大戦果であろう。しかし、本機の名声の陰に隠れ、華々しい実践の場にでることもなく、ひっそりと消え去ったもう一つの九七式艦攻があった。それが三菱製の二号型[B5M1]であった。九九式艦爆に酷似した外見故か、相対したアメリカ軍の敵機識別帳にさえ乗らなかったほどであったから、そのマイナーさは明白だろう。



本モデルは、昭和17(1942)年、三重県鈴鹿基地において偵察、通信、航法、射撃訓練などに励んでいた頃の鈴鹿海軍航空隊所属の47号機である。全体をジュラルミン地肌(アルクラッド処理)をイメージした銀と躁に仕上げ、機首から風防まで大きく占める防眩用ツヤ消し黒塗装や、胴体及び主翼上下面にペイントした白フチなしの日の丸、さらに、垂直尾翼に記入した黒色の部隊符号と機番号忠実に再現している。このほか、九九式艦上爆撃機と同様の車輪カバー(スパッツ)に施された赤色の紋様や、プロペラ先端の2本の赤色警告帯と、裏面のツヤ消し焦げ茶塗装など細部の塗装も実機通りに仕上げられている。



次回は、陸軍の九九式襲撃機/軍偵察機[キ51]をご紹介します。


※サイト:日本陸海軍機大百科


(2012/12/15 9:41)



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