栄21型、マニアックサウンド 2010
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日曜日



 今日は、曇天、のんびりと山本兼一著『命もいらず名もいらず』の下巻を読み始めた。うーん、唸る。さて、いつもロックサウンドが多いが、今日はマニアック的な零戦オタク所以の、エンスー狂だからこそできる、零戦52型に搭載された『栄21型』の素晴らしいサウンドをお聞かせしましょう。木更津空港でレコーディングされたもので、エンジン始動→アイドリング(暖機運転)→エンジン全開テスト→タキシング(地上移動)→離陸滑走あたりの音。(あのさっ、まったく興味ないんだけど、どういうこと?) 判らない人はおいておきましょう。

 零戦のそれまでの栄11型は集合排気管式で、複列14気筒のシリンダーの排気管をまとめて、一箇所の出口からエンジンの排気を出すようになっていたのを改め、各シリンダーの排気管をそれぞれ単独に後方に排気エネルギーによるロケット効果を生み出すようにしたんだね。この効果は絶大で、同じ千馬力エンジンでありながら最大速度はそれまでの零戦各型の中では最高の305ノット(約565km/h)を出し、零戦としては初めて水平速度300ノットの壁を破ることができたんだね。

 排気管の改良は当然のことながら、エンジンの音を変えた。それまでの集合排気管式の”ホワーン”としたお寺の鐘のようなやわらかい音から、”バリバリ”と周囲の空気をつんざくような荒々しいものに変わった。単排気管式の栄サウンドをゆっくりどうぞ。心に響くよ。→「省吾の零戦」(2010/04/04 22:38)

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