『殺意』フランシス・アイルズ(著) 2018
6/19
火曜日

原書は、MALICE AFORETHOUGHT(1931)。本書、推理小説は、倒叙形式と言われていている。(※初めに犯人を主軸に描写がなされ、読者は犯人と犯行過程がわかった上で物語が展開される。(※ウィッキペディア)) 犯人のエンドマ・ビクリー博士は医者であるが、まあ、了見が狭いうえに、女誑しときている。ビクリー君、世の中『沈黙』遠藤 周作(著)そんなに甘くはなかろう、と説教の一つでもぶちかましたいところ。1931年は昭和6年、この時代のイギリスの裁判は現代と遜色がない。当時のイギリスは既に民主的で文明国だなぁ、と感じてもいいでしょう。

 (ガーディアン必読1000冊:犯罪系 66作品読了/1,000)

殺意 (創元推理文庫 (124‐1))
フランシス・アイルズ 大久保 康雄
4488124011
登録情報
文庫: 382ページ
出版社: 東京創元社 (1971/10/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4488124011
ISBN-13: 978-4488124014
発売日: 1971/10/22

イギリスの田舎町の開業医ビグリー博士は妻のジュリアを殺そうと決意し、周到な計画のもとに犯行へと移った。完璧を誇る殺害計画、犯行過程の克明な描写、捜査の警官との応酬、完全犯罪を目前に展開される法廷での一喜一憂、そして意外な結末は殺人者の心理を描いて余すところがない。倒叙推理小説の三大名作の一つとして名高い傑作!




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