『菜の花の沖<三>』司馬 遼太郎(著) 2018
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土曜日

司馬遼太郎氏の全六巻の第三巻。話の進展にあわせて、著者が時代背景、風土、言葉の謂われ、諸外国の動き、政情などの解説が適宜挿話されている。本巻、蝦夷が舞台の中心に据えられてきたが、松前藩は人任せ主義であって、場所別に請け負った商人達の蝦夷人、アイヌ人への搾取、暴力は非道の限りだった。

菜の花の沖〈3〉 (1982年)
司馬 遼太郎
B000J7M5Q6
登録情報
単行本: 362ページ
出版社: 文藝春秋 (1982/08)
ASIN: B000J7M5Q6
発売日: 1982/08
菜の花の沖〈2〉 (1982年)
司馬 遼太郎
B000J7MPHU
登録情報
単行本: 366ページ
出版社: 文藝春秋 (1982/07)
ASIN: B000J7MPHU
発売日: 1982/07
菜の花の沖〈1〉 (1982年)
司馬 遼太郎
B000J7I2JU
登録情報
単行本: 342ページ
出版社: 文藝春秋 (1982/06)
ASIN: B000J7I2JU
発売日: 1982/0

内容(「BOOK」データベースより)
江戸後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく…。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く。
【第二巻】海産物の宝庫である蝦夷地からの商品の需要はかぎりなくあった。そこへは千石積の巨船が日本海の荒波を蹴立てて往き来している。海運の花形であるこの北前船には莫大な金がかかり、船頭にすぎぬ嘉兵衛の手の届くものではない。が、彼はようやく一艘の船を得た。永年の夢をとげるには、あまりに小さく、古船でありすぎたが……。
【第三巻】蝦夷地の主・松前藩は、アイヌの人びとを酷使して豊富な海産物を独占していたが、この内実をほかに知られるのを恐れ、北辺にせまる大国ロシアの足音を聞きながら、それを隠し続けた。ようやく嘉兵衛が巨船を作り上げ、憧れのかの地を踏んだ頃から、情勢は意外な展開を見せ始めた。幕府が東蝦夷地の経営に乗り出したのだ。




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